EDメタリックシアター


概要
元青年座の久世龍之介・西山水木を中心に1984結成。1992年、解散。

構成員
主な作家
久世龍之介
主な演出家
久世龍之介
主な役者
久世龍之介
西山水木
主なスタッフ
劇団の公式ホームページ
不明(たぶんない)

過去の公演

劇団リストのページへ

Puフライドチキンの秘密1990 (90.5)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


EDメタリックシアター・14「Puフライドチキンの秘密1990」
演出・久世龍之介 脚色・菊池裕 5月24日ソワレ(2ステめ)

噂の西山水木、見ました。ちょっと線が細いけど、なかなかです。なこと
より、他のちょい役の子がいい。10数人いるけど、個性的なんばっかだ。
特に土人の母さんがいいぞ(って、一瞬だけだけど)。みんな達者で、も
ったいないぐらい。WINKの振り付けで評判の五十嵐さんの客演のせーか、
ダンスだらけ。好きな人は楽しめる。

新宿・シアタートップス 前2200円、当2500円 2時間 29日まで

終わって「飲み屋で酔って浮いている深浦さんの方が、あたしゃ好きだい」



THE オーディション (90.11)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


EDメタリックシアター Vol.15 「THE オーディション」11月24日(2:00')
新宿/シアタートップス 指2500円、自2200円 11/21〜26
作・演出/久世龍之介 0427-93-3348 客170(男女=3:7)

今回も振り付け師:五十嵐薫子が参加。前回よりダンスがんばった。おかげで
小劇場界でトップクラスのダンスレベルになった。見せる見せる。ひとりひと
りのレベルが急上昇。たいしたもんだ。

ストーリーは、日常に飽きてミュージカルのオーディションを受ける、八百屋
と床屋と証券マンのおじさん達と、その奥さん達、そして劇団の女の子の青春
って言う、パターンです。しかし、ショーアップされた舞台は、役者達の見せ
場を中心に、きっちり作ってあり楽しい。ゲストのティナ・グレースも、西山
水木も、ポンキッキの山崎さんも、泣きの芝居までやる大島さんもキッチリ。
特に西山さんは、最近オーソドックスな新劇をやってたけど、しっかりアブナ
イシーンを楽しそうに演じてる。ホント目のやり場に困るなあ(私は最前列さ)。

見終わって「一人一人に見せ場を割り振って2時間だ。ベテランは強力だし、
新人もバッチリ踊れるんで、後はホンだなあ。」



ドラマチックなめだまやき (91.5)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


EDメタリックシアターVol.16「ドラマチックなめだまやき」5月20日7時(1:55')
赤坂/シアターVアカサカ 指3000円、自2500円 5/17〜26(12ステ)
作・演出/久世龍之介 03-3369-3630 客200(満員)

ED版ガリバー旅行記1991と銘打って、スウィフトのガリバー旅行記を今どき
の若者の一夜の夢飛行に置き換えた。ど〜してこんだけいい役者がいるのに、
ホンと演出がダサイんだかなぁ。ダンスも踊れてるのにぃ。残念だよぉ。

気弱な青年「刈場」くんは、有限会社そにぃに勤めるお年頃のダメ社員。気が
弱いくせに思い込みだけ激しく、プロポーズもしないうちに新婚旅行の飛行機
チケットを買ってしまい、一人寂しく機上の人となった。墜落。気がつくとそ
こは小人の国。一人巨人の刈場くんは強気なヤツに変身。次に訪れたのは巨人
の国、今度はビクビク七転八倒。男女の役割が逆転したへんな国。ちっこい刈
場くんはもてあそばれてしまう。と、気がつくと不時着した飛行機で一命を取
り留めていた。会社に戻った刈場くん、ちょっぴり勇気を持って・・・てがっ。

ダンスも見せるんじゃなくて、つなぎだもんなあ。今回は水木さんもいないし、
盛り上がらん。小ギャグ、小ワザばっかりで、とりとめがない。オープニング
で芝居の稽古風景から入ったのに、結局どこにもつながらないの。なんなんだぁ。

見終わって「ホンをなんとかしないと、ついてけないぞ。」



THE オリンピック (92.3)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


EDメタリックシアター Vol.17「THE オリンピック」10月20日2時(1:55')
新宿/シアタートップス 前2800円 当3000円 10/16〜22(9ステ)
作・演出/久世龍之介 03-3464-3071 客150(満員=全椅子)

シノザキシステムの篠崎光正に率いられ青年座を脱退して電劇を結成した久世
らが、篠崎と別れ84年に結成。過去に外部作家の作品を扱っていたが、最近は
久世作品が多い。西山水木や大島蓉子らの女優陣の充実が目立つ。

今、こんだけ役者の能力とホンのレベルが乖離した劇団も珍しいんじゃないの。
今回も、しょーもないホンです。そりゃもう情けない。だけど役者はさすが青
年座。五十嵐薫子振り付けのダンスも元気。ったく、なんでこんなに・・・。

1992年、バルセロナ。集う若人、競うスポーツ。様々な種目をネタに、笑いあ
り涙ありで、愛と苦悩と国家とドラッグと。勝つことを至上とした若者達が、
それぞれの思いを胸に戦う。3人の女性選手の友情を中心として描く感動巨編、
ってがっ・・・。をひをひ、中学の謝恩会でないんだから、その安易なネタは
やめちくりぃよ。うまい芝居と、しょうもないセリフで感動さすのもぉ・・・。
(身長90cmの松野明美はGOOD!)

もうセリフやめて(ホンが書けないんだから)、身体表現に特化した芝居を作
ればいいのに。ダンスだって水準高くて、普通のダンスを越えてるんだから。

見終わって「女優はきれいだし、ダンスはかっこいいのに。演技が余ってる。」



結婚疲労宴 (92.8)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


EDメタリックシアター Vol.18「結婚疲労宴」8月22日7時(2:04')
新宿/シアターサンモール 前\2300,2600 当\2500,2800 8/19〜23(7ステ)
作/井上優 脚本・演出/久世龍之介 03-3464-3071 客340(超満員)

EDメタリックシアターは84年結成。今回が最終公演。今後は久世龍之介プロデュースとして活
動。今回も外部の才能を集めての実質的プロデュース公演。作はつちのこカンパニー
の井上。でも、大筋のみで、久世さんと役者で細かいとこを作ったと思われるホンだ。
細かいギャグが楽しい。役者は、離風霊船の三宅裕司こと高橋克実(離風霊船で唯一
使える役者だ)、ビタミン大使ABCを主宰する宮川賢(ビタミン大使ABCで唯一
使える役者だ)、第三舞台の山下裕子、そしてEDの西山水木と久世、その他である。

EDを見るたび、どうしてこんなに役者のレベルとホンのレベルに差があるんだろう
と驚かされた。久世さんが書いていたホンはあまりにも単純で安易で、高いレベルの
役者達の演技が「余っている」と感じる程だった。また、西山さんらのいい役者とそ
の他との差も気になるところだった。今回の試みは、そういった問題をクリアするも
のである。外部作家のホンと、レベルの高い役者を5人揃えることができた。はたし
て結果はどうであったろうか。

結論から言えば大成功である。集めた役者に合った「アットホームなエンタテインメ
ント」を見事に完成させた。いままでのEDの中では最高の傑作である。今年のアク
トアライブの作品群の中でも断トツだ。久世さんのやりたかったことが、かなりのレ
ベルで達成できている。EDはとにかく、いきのいいダンスを含めて、楽しめてそし
て感動できる芝居をめざしているのだろう。今回の成果は、見続けてきた身として素
直に嬉しい。よかったよかった。

●天界に集まりし世界の神々。日本における乱れた結婚披露宴の問題に頭を悩ます。
はたして披露に値する純粋な結婚は、存在しないのであろうか。

下界。東山家の人々。お婆ちゃん(久世)と父親(高橋)は、娘の真実子(西山)
の結婚を気にかけている。良縁に嫁がせたいが、三十を目前にした娘はその気が
ない。母親(山下)は亡くなって久しい。父親の部下の清水(宮川)の紹介で見
合いなどしてみるが、一向にらちがあかない。言い寄る近所の若者など相手にし
ない。みんな心配しているのだ。しかし、真実子は亡くなった母親に語りかけて
は、気を紛らす毎日だった。両親の下に、いつまでもいたいと言うばかりだった。

天界のドサクサにまぎれて、死んだ母親が降りてくる。生きている人達には見え
ないけど、母親とて娘が心配なのだ。花嫁姿を見たいのだ。あれこれ首をつっこ
んでは、人々の困惑を誘う。しかし、直接には何もできない。見守るのみだ。

清水(宮川)も気にかけている。清水自身は、亡くなった妻の想い出を抱いて、
一人身を貫いているのだった。ある日、真実子が亡くなった母親に語りかけて気
を紛らせているのを咎める。生きている人間と話すべきだと。その時、真実子の
愛の告白を受けることとなる。そして、自分こそ亡くなった妻の想い出を追いか
け、生きている人と暮らすことを拒否していることを知る。清水の苦悩が始まる。

母親の幽霊は見た。清水に妻の亡霊がとりついているのを。天界の神々の知恵を
借りて、無鉄砲な方法で亡霊説得作戦を強行する。かいあって、清水と真実子の
晴れの日を迎えることとなる。美しきかな結婚「疲労」宴、ってな感じだべ。

1に役者、2に演出、3にホンだ。達者な演技が、細かいギャグで笑いをとる。泣か
せどころも高いレベルの演技があってこそだ。演出も、うまく引き出している。また、
押さえるべきシーンがキチンと書き込まれたホンもいい。作家の手柄か演出家の手柄
か不明だが、シンプルなストーリーなりに、楽しめる展開と、泣かせのセリフをうま
く配している。ま、やっぱ演出の手柄ってことにしておこう。

役者は高橋克実だ。とぼけたおとっつぁんを見事に演じている。キャラクターです。
宮川さんは、実直な役を真摯に演じていた。いつ、ギャグに走るか期待してしまった
けど、小細工せずに笑いと涙を誘っていた。見事だ。久世婆さんのスローモーション
でのデストラーデのガッツポーズに代表される、役者が勝手に作る細かい仕草がすご
い。まったく、こんだけ役者が揃うと、目のやり場に困っちゃうぞ。

しかし、天界のセットはいらんかった。おかげで転換芝居が必要になったもん。テン
ポを崩してるしね。オープニングも、あんなセットいらんわけだし。おそらく、飾り
込んで転換してみて、演出家はガク然としたことだろう。う〜む。

見終わって「EDでは、さんざんやろうとしている方向と程遠いものを見せられ続け
てきたわけで、今回の到達度は、まだ先があるとは言え、なんだかとっ
ても嬉しいの小丸でしたとさ。」



劇団リストのページへ
にしかど(nskd@enpe.net)