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BONTAN-DOUROU袋谷温泉幽霊譚 (94.8)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


8/21(日)6:00-8:20PM 晴 新宿・スペース・ゼロ オーツーコポレーション
 「BONTAN-DOUROU袋谷温泉幽霊譚」脚本:鈴木聡 演出:加納幸和  客席7割

 140年越しと今の哀しい恋の顛末。いー話し。けど、ちと盛り込み多かった。

 お話し。幕末以来の温泉宿。ボンタンが香るなか、恋の亡霊達が現れる。誤解、
 友情との天秤、邪念、秘密で実らなかった恋。それのあれこれ成就(成仏)。
 #236おとーたま さんRがあります。
 140年前のまま、すれ違いの思いが残り、永遠に繰り返すなんて、哀しい。
 それも、結局なんとか収まりの大団円かと思ったら、最後は悲しい青春ドラマ。
 しみる話しだけど、どんでんがえしみたい。素直にぱっと終わって欲しかった。

 かっこいいけど、説明ぽい鈴木脚本。今回は、時にダンス、ちゃんばら、おちゃ
 らけパッパラな加納演出で、軽く観れる。ラッパ屋と花組、どっちも観れたって
 感じが、美味しく楽しい。

 加納さんは、宿の女将(実は幽霊)。おばさん眼鏡と着物。上品なやり手婆で
 お似合い。犬山犬子さんは、はなから幽霊なんで白塗り。珍しいものを観てしま
 ったねこ。



○×式ゴドーを待ちながら (90.11)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


「○×式ゴドーを待ちながら」11月25日2時(2:00')
池袋/東京芸術劇場 小ホール2(定員300) 3500円 11/21〜12/2
作/ベケット、脚本/川崎徹、構成・演出/木野花 客300(男女=1:9)
出演/久本雅美、池田成志、渡辺いっけい、つみきみほ、古田新太、他 03-590-1091
制作/岡本俊一、小川和子、衣装/内藤こずえ、宣伝美術/浅葉克己

仮名として、木野花プロジェクトってんだって。来年もやるって。

新聞に、宮沢賢治だったか中原中也だったかの正式な研究組織ができたことで、
日本の現代詩はまた10年遅れるだろう、と出てた。また、朝日ジャーナルで横
内謙介が近代能楽集について「そのままやって面白いとは誰も思ってないでしょ」
と言ってた。やっぱ過去の遺産の存在は尊重しても、それを批判し、現代に照らし
合わせる作業なしには、今の観客には失礼ってもんです。まったく。

「待つ」ということの意味。ベケットの時代、別役の時代、そして今では全然違う。
川崎さんと木野さんが表現しようとしたのは、もしかすると「待つ」ことはそんなに
苦しくない、ということかも。こういう時代だから、何かしながら待つのって自然な
ことかもね。来ることを信じていられる限り。ぼーっとして待ってるのって平気だ。
しかし来ないかも、と思った瞬間がすごく怖いけど。もちろんそんなこと考えないか
ら大丈夫。たぶん一生待って、死ぬんだなあ・・・。

川崎さんは商売柄(CMプランナー)、今という時代を把握するのに最適。仕事だと
半歩先を描いたりするけど、今回は0.1歩先だ。どの劇団がホーキングを最初に使う
かと注意してきたけど、川崎さんだとは・・。まいったまいった。

役者は久本さんだ。間のとりかた、リアクションの仕方がお笑いの方法論になった。
池田は完全に久本さんに引っぱられた。池田の魅力は出てはいるが、シンの取り方に
おいて、修羅場の劇団との差(WAHAHAと山の手)が出たかんじ。渡辺さんはや
っぱスゴイよ。放し飼いにすることを許さないパワーある。過激なのやらせたい。新
感線の古田(だよね?)、いい味のツッコミしてた。

見終わって「実力者が実力通りの力、出してた。それってプロデュース公演ではめず
らしいこと。2倍3倍にはならないけどさ。」



SUR (94.7)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


7/9(土)2:00-4:00PM 雨 新宿・シアターモリエール 
 ”SUR(スール:南)” 構成:大城白人 演出:大久保鷹 客50人

 大久保鷹、金久美子の魅力は感じる。でも、この閉塞感は・・。疲れてしまった。

 元・状況劇場:大久保鷹、新宿梁山泊:金久美子の共演を見に行く。
 物語。ニューヨーク。アルゼンチンからの政治亡命者である男(大久保)は、
 病んだ体を休める日々。看護人(荒井紀人)との散歩、看護婦(金)との
 取り留めない会話に時間をつぶしながら。しかし、弾圧により、記憶をなくした
 男はしだいに退行、支離滅裂な繰り言が多くなって・・。

 明かされる真実を前にしても、男の会話は噛み合わない。彼の閉じた世界に
 入ったような、息苦しさ。壮健の日、恋人との挿話などの展開がもっとあれば、
 こうは感じなかったかも。二人の共演ももひとつ期待外れで、残念。

 大久保鷹は、いつもの無邪気さと狂気が同居。そこそこ堪能。劇中、彼の会話が
 ぎくしゃく。台詞を落としたのか、演出なのか?。金久美子は、ひたむきな演技
 と美しさ。これは嬉しかったねこ。


銀座セゾン劇場「三人姉妹」

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


銀座セゾン劇場「三人姉妹」11月25日1時半(3:15'-15')
銀座/セゾン劇場 S7000円 A5000円 11/10〜29(23ステ)
作/チェーホフ 演出/蜷川幸雄 03-3535-0555 客700(9割)

なんせチェーホフです。有馬稲子・佐藤オリエ・戸川純の三姉妹で蜷川幸雄ですか
らね。5000円です。小丸さんにゃあ清水の舞台墜落死もんです。

○私が会場に着いたのが開演20分前(1:10)。舞台には何もなく、壁がむきだし
でホリ幕も降りていない。役者やスタッフが舞台上を歩きまわっている。発声練
習をしているやつ、セリフを稽古しているやつ、柔軟体操をしているやつ、大声
で指示を出しているスタッフ。気がつくと客席の中央に小さなテーブルとマイク。
舞監の指示が小屋全体に響く・・・「えー15分前です。1時半より稽古を開始
します。今日の稽古は1幕2幕を通しで行ないます。よろしくお願いします。」
「えー10分前です。スタッフは舞台の装置を組んでください。」舞台上のスタ
ッフや役者がセットを組み立てていく。5分ぐらいで完成する。「セゾン劇場の
○○さん、ホリ幕が途中で止ってます。見てみてください。」なんてぇ指示とか
が飛んでいる。「それでは紗幕を降ろして下さい。音響さん照明さんよろしいで
しょうか。では、始めまーす。」〜開演。

というような、「最終通し稽古」に似せた風に始まります。2幕5場ぐらいだったで
しょうか。場の転換は明転で、セットの交換をお客に見せます。芝居人には見慣れた
風景ですが、普通のお客には珍しいものでしょうね。途中の15分間の休憩の時も、
舞台上ではスタッフが忙しく動きまわっています。衣装をつけた役者さんが、道具を
運んでいる姿が異様ではあります。舞監さんの「小道具とか確認してぇ!」という優
しい声が飛びます。・・・普通の劇団でも、ああゆう優しい舞監だと嬉しいのですが
ねえ。

終幕にはすべての装置が消えまして、ホリ幕も飛んでしまいます。少しのセリフが話
され、役者達が舞台に凍り付いて・・・幕です。アンコールに応えて全員の一礼があ
り、幕が降りて、客電がつきます。・・・おしまいさ。

蜷川さんとしても、ただチェーホフをやるのもつまんないんでしょうが、どうにも苦
肉の策としか見えません。5幕ぐらいにしないといかん芝居(あるいは暗転の長い芝
居)を、2幕にしてお客の関心を維持するためには転換を見せるしかなく、そのため
に最終舞台稽古を装ったにすぎないような。終演後、まだ客が客席にいるのに道具屋
さんが明るくなった舞台でセットを移動してんだもんな。小丸はもしかすると「ダメ
出し」があるんじゃないかと最後まで残ってしまった。係員のおねーさんの無言の圧
力に負けて退場したけど、ゲネをやるんなら、エンディングに何も芸がない、という
のはずるいぜよ。

そういえば、お芝居でした。何かやっていたようです。でも、「全く」感じませんで
した。セリフの後ろにあるものが全く伝わってきません。怒られるかもしれませんが、
あえて言わせていただきます。「へたです」。たまにこうゆう「一流」の芝居を見る
と、日本の俳優養成システムのレベルの低さを感じぜずにはおれません。新劇さんた
ちやタレントさんだけならまだしも大石(継太)さんまで「雰囲気芝居」をやっちゃ
いけねえよなあ。上っつらの、雰囲気だけの、薄っぺらの芝居をマネしちゃいかんよ。

怒られないように自分でフォローするけど、ほんとに何度も何度も前向きにセリフを
聞いたんですよ。だけど、セリフの裏側が全く見えないんだもの。「悲しい」という
セリフを悲しそうに言うだけで、かなり複雑な設定であるのにもかかわらず、「苦し
さ」も「憤り」も「あきらめ」も「絶望」も現してくれないの。あれじゃ、ホンを読
んだ方が良くなってしまうよ。

見終わって「悲しい。」



とぷとぷ (92.9)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


プロトシアター企画・シリーズ<女をめぐって>その4・前川麻子「とぷとぷ」
9月12日2時半(1:00') 高田馬場/プロトシアター 2000円 9/11〜12(4ステ)
台本/岸田理生 構成・演出/大橋宏 03-3368-0490 客30(5割)

大橋は早大在学中の78年に早稲田新劇場を結成し、86年にDA・Mとして再スター
ト、高田馬場のプロトシアターでプロデュース公演を中心に活動している。90年か
らシリーズ<女をめぐって>を開始、佐木美奈子(1990.5)、富田三千代(1990.9)、
森下真理(1991.2)との3回に続き、久しぶりに「その4」を、若くして「品行方正
児童会」を率い、今年解散の後はフリーでの活動が目立つ前川麻子と。小丸はその
3の森下真理(元祖演劇乃素いき座)を見ている。その時の本も岸田理生。印象と
言えば、「とても退屈」。緊張感のある舞台のつもりだろうが、小丸には何も伝わ
ってこなかった。

岸田理生の本による舞台(楽天団など)は、どうしても本(文字)が目立ってしま
い、舞台の下側を字幕が横スクロールしていくように感じてしまう。肉声によるこ
とばとして伝わらず、文字の連なりに見えてしまう印象が強いのだ。もちろん役者
の力量にもよるので、今回の前川がどこまで消化してくれるか楽しみだった。

森下の舞台を見た時、大橋の演出が小丸の感性と全く違うことを感じている。特に
音楽の使い方は全然合わない。一方、前川の芝居での選曲のかっこ良さはタイコ版
で、客入れの選曲まで楽しみな程。大橋と前川の音の争いも楽しみだった。

さて、芝居である。いきなり阿部定だもん、びっくりしたよ。前川のモノローグに
より、男との一瞬の暮らしから猟奇的事件に至る経過が物語られる。淡々としたコ
トバの羅列と、時折見せる冷えた笑顔はかなり戦略的だ。意味深な行為が続く・・・。

ところがである。彼女が語りうごめくその間中、ずっと音楽あるいは音(効果音、
ノイズなど)が鳴り続ける。その音がどうしても芝居と重なっていないように思え、
うっとおしくてしょうがない。小丸を芝居に集中できなくさせ続けた。最初、オペ
レーターの技術的な問題かと思った。しばらくしてセンスの問題だと思った。しま
いにゃ演出家の責任だと断定した。オペの問題もあるけど、それを選んだ演出家の
問題が大きいと思うなあ。よく前川さんはあの音の下で芝居を続けられるもんだ。
ジャマしてるように思えてならない。違和感を与えるつもりなのかもしれないが、
あたしゃ嫌悪感だった。役者と音がしのぎを削る、というより、役者の周りで演出
がじたばたしているように感じたもの。違うんじゃないんかいなあ。

だもんだから、途中から勝手にイロイロ考えて楽しんでた。つまり音を聞かないよ
うにして(無理ですけど)、可能な範囲でセリフが喚起するものに対応してたの。

もちろん彼女(阿部定)は気が狂っていたわけではない。不幸な半生の中で得た唯
一のアイデンティティが「男」だったわけで、そんな人間は今でも少なくない。男
に入れ込むしかなかった女の不幸を、前川の冷めた視線が暴いている。時として包
む厭世感(なんて懐かしいことばだ)。決して彼女が「それ」をやったのは「自暴
自棄なんかじゃない。「いとおしさ」の表現とも思えない。じゃ、なんだったのか
は、よくわからない。この芝居からは私はわからなかった。あえて言うなら、アイ
デンティティを維持するために「それ」が必要だったんだろう。彼女にしろ私にし
ろ、結局自分のことしか考えていないわけで・・・。

前川さんは、森下さんの時よりずっと岸田理生の文字をコトバにしていたと思う。
あまり大橋さんと戦ったようには見えず、いつもの前川さんの通り、勝手に動いて
いるように感じたので、それはそれで良かったと思う小丸であったのだ。ほんとに
音がじゃまだったなあ。影の男はいてもいなくても同じだったと思う。

見終わって「終演後に出口でたたずむ前川さんは、あいかわらず一人だった・・・。」



イルマ・ヴェップの謎 (94.11)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


10/30(日)2:00-4:25PM 晴 渋谷・スペースパート3
 「イルマ・ヴェップの謎」 作:C・ラドラム 演出:加納幸和 立見あり

 チープネ笑いで、こういうのも好き。赤毛物だけど、加納さん作のよう。

 お話。ホラーパロっつうか。亡き妻の肖像がもたらす怪異。月夜のオオカミ男。
 なぜかエジプト・ミイラの謎、とかアイテムいろいろ。中村有志、松尾貴史が
 全部で7役キャラになってのコメディ。

 NYのカルト劇団の人気演目らしい。ふーん。たぶん元は、くどくて、アメリカ
 ンジョークな世界?。と、想像する、ざーとらしさあり。始まったばっかで、盛
 り上がり暗転で終わりとかね。これを加納さんは、お茶漬けさらりと演出。本も
 日本のおねーさん向けのお笑い・くすぐりに妙訳。軽い、とほほ芝居に変えてる。
 へろへろ、しょうもな笑いには、たはっ。でも、気を許せば、けっこう好きな世
 界。ただ、ラストは??。あのシリアスシーンは、どんなジョークなんだろう。
 
 中村有志が目当て。しばらくぶりのマイム。ばからしくても、きちりと職人な芝
 居が観れて、うれしいねこ。ブロンド奥様役のしなしな演技とひげが、お気に入
 り。 


オレアナ (94.9)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


9/15(木)2:00-4:00PM 雨 渋谷・パルコ劇場 
 「オレアナ」(プレビュー) 作:デビット・マメット 演出:西川信廣 満席

 客をはめる芝居。怒りねこ。勝手にやってくれよ、な2人のドツボな展開。

 NY版を観る。あと、ロンドン版上演あり。結幕の台詞が違うとのこと。今日は
 肯定の言葉(意味は・・・)。もしかして、否定の言葉版ありなのかな。

 お話し。講義についていけず、レポートへのコメントを教授(長塚京三)に乞う
 女学生(若村麻由美)。教授は紳士的にけむに巻きながら、相談にのる。彼女は
 理解できず、不信をいだく。やがて、「グループ」から言葉と手段を得た彼女は
 「セクハラ」で教授を大学に訴える。二人の立場は逆転するが・・・。
 「郵便配達は二度ベルを鳴らす」のD.マメット、ディスコミュニケーション物

 極端な事例発表のよう。なんとでもとれるラストは、ねこには考えたくもない
 難問。解けない答えを要求されたようで、不愉快。と、見事に作者の罠にはまっ
 ていることに、またまた怒りねこ。これじゃ、教授と同類だ。もう〜な芝居。
 理解を装いながら、自分本意の教授。訴える女学生は、借り物のもっとも主張だ
 が、根本はただのヒステリー?。ともあれ、お付き会いしたくない二人の見事な
 平行線が、見物。日本訳のせいか、前半ぎこちない会話。後半の応酬も、期待し
 てたほどじゃなく、残念。これは、役者ののりもあるかも。


ガラスの動物園 (93.8)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


9/5(日)2:00-4:30 晴れ   シアタ−・コク−ン 
  「ガラスの動物園」   演出:マイケル・ブル−ム

 あっけらかん。心に残る隙間風。会場もでかすぎるぞ。ヒュ−。さむい。
 お話し。T・ウィリアムズの原作をなぞる。1930年代のアメリカ。家族を捨て
 て、さすらう男トム(筧利夫)追想の物語。

 のはずで。実際、原作に忠実なのですが・・。捨て去った過去、家族への痛切な
 思いは、どこにあるの?。ブライテスト・ヒ−ロ−筧、明るくてさっぱりすぎる。
 なんかなあ。母親のアマンダ(緑魔子)は、口やかましいおしゃべりおばさん。
 独特の少女性はいいんだけど・・。う−ん。新しい(?)けどつまらない。
 不満ブ−だ。

 で、姉ロ−ラ(南果歩)は、いまにも壊れそうな自閉症。ロ−ラそのもので周囲の
 明るさのなかで際立つ。そういう演出なのかな。逆に、正統的でつまらない。
 南果歩は、少女のままのロ−ラを好演してるけど。

 でかい会場。フロ−リングの舞台は、気持ちよい広さ。原作の窒息しそうな雰囲気
 はない。これでは普通の日本人が見ても、苦しい生活をしてるとは思えないよ。
 
 ほんと、筧は明るいやつ。くすくす笑いながら、はてさてM・ブル−ムの考えが
 解らない。MODEの舞台(きみのともだち)のが、もっとT・ウィリアムズに
 身近だったな。そう思ったねこでした。


ダア!ダア!ダア! (93.6)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


6/13(日)14:00-15:30 PARCO SPACE PART3  伊原剛志+松下由樹
          「ダア!ダア!ダア!」 作・演出:三谷幸喜  E5席

  勇気づけられる芝居。赤ん坊二人(9、10ヶ月)が、前世の記憶をもって
  いて語り合う。奇異なアイデアは、設定のみ。内容はストレ−トで、
  やさしくも真摯なもの。二人がはいはい、たっちする姿、これからの良い
  人生を願う姿には、いつの間にか、感情移入して応援してた。
  役者二人は好演。気持ちよい舞台でした。
 


プリズンホテル (93.10)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


10/23(土)2:00-3:50PM 晴れ 渋谷・青山円形劇場  日本テレビステージプロジェクト
   「プリズンホテル」  原作:浅田次郎 構成・演出:鈴木勝秀  満員

 母親への思慕の念。と開放。血ときずなを描く。いつものスズカツ演出で。

 お話し。「こんどホテルをつくったんだ。こないか。」新進極道小説家の木戸
 (樋渡真司)は、おじ仲蔵(吉田朝)に誘われる。仲蔵はやくざの組長。
 父親の遺言はつきあうな。が、それは昔。秘書の清子(西牟田恵)と連立ち向
 かう。通称「監獄」、または「任侠団体専用」ホテルへと。そこで、木戸は
 小説のモデルとなった人物たちと出会い、事件が・・・。

 舞台。ほぼ完全円形。下手に舞台追加、銀龍草とおなじ配置。楽屋に向かい、
 前後に通路。中央にボックス椅子。

 母親に捨てられた木戸の募る思い、トラウマ?が核。そのお話しは、後半に一気
 集中するんだけど。母子の血のきずな。やくざ社会、そして男と女の血によらな
 いきずな。対比がそれぞれを浮きだたせる。うまいよん。原作はどんなかな。
 しかし、木戸もよーわからん。いい女を前にして親子ゲーム。病気ってことかな。
 
 全体。おちゃらけとマジの格差ドカン。とあって変なバランス。これ、いつもか。
 最初ほにゃにゃでラスト絶壁キャー。のスズカツ演出ですが、今回さほどじゃ
 ないです。キャーはゲスト古田新太の役。得体がしれない。こわいというか、
 気持ちわるい。前説では受けまくってましたが。吉田にキス演出は、見ての
 お楽しみ。その吉田朝。冒頭彼のひとり舞台。恐さを秘めながらのおちゃらけ。
 大笑い。

 役者。あとは。西牟田恵は、ひさびさ観る。キビキビの動きがうれしい。
 ショーマ川原は、しぶく。かっこいいっす。みんな、いい配役。


ローゼンクランツとギルゼンスターンは死んだ (94.8)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


8/21(日)1:45-4:45PM 晴 銀座・博品館劇場 メジャーリーグプロデュース
 作:トム・ストッパード 演出:鵜山仁  満席

 半分楽しんで、半分寝てしまう。アイデアいーけど、遊ぶんなら崩してほしい。

 お話し。ハムレットの親友で、彼をとりなすように命じられたローゼンクランツとギルゼン
 スターン。わずかな劇設定を頼りに、自分達が何者で、何をすべきか、うだうだと探す
 お話し。#210らんむろ・さてぃ、#231三崎 喜望、#234おとーたま、#242逸行 
 各さんのRがあります。

 あらわしたいのは寄る辺ない現代人・・とか何とか?。その辺はよくわからない。
 本編のハムレットでも、二人はおまけぽい。どっちがギルちゃんかなんて、お客は
 意識してみない。そんな彼らを、一寸の虫にも5分の魂と取り上げたのは面白い。
 でも、ハムレットの筋に流されちゃうんだ。虫はいつも不安で、末路が悲しい
 底意地見せて、逆転劇にしちゃうとかスラップスティックなほうが、ねこは好き。

 古田さんと生瀬さんは、時に客に話したりライブぽくやる。でも、ひとりよがり。
 受け答えもアドリブ禁止って、感じだし。けっこう笑ったけど、基本は手堅いから
 、なんか素直に楽しめない。うーん。中途半端だなあ。
 生瀬さんの魅力が、もひとつ感じられず。演技はいいだけ、残念。


今は昔、栄養映画館 (94.7)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


7/22(金)8:30-9:45pm 晴 下北沢ザ・スズナリ 石橋蓮司+柄本明ふたり芝居
 「今は昔、栄養映画館」   作:竹中銃一郎        満員

 2人の怪演の魅力。本領発揮?。うれしいねこ。ラストはにくいね。
 
 お話し。ボロリ、古びた映画館。新作のレセプション前で、あたふたの監督、
 助監督の姿。そして、甦った彼らの映画の始まり。
 ぴあ(7/19)にネタばらしがあり。ねこは読んでなかったンで、どたばたが
 より楽しく観れたかな。(なお、書かれているパ○ツ・・まではやんない。あと、
 竹内氏書き下ろし?。ちがうのでわ。)

 永遠に続く、開演5分前の待ち時間。てな感じは、ゴドーかダム・ウェイターの
 不条理さもちと。どたばたの果てのラストは、映画へのオマージュ?。心地好い。
 それはさておき、2人がいい。傲慢、かんしゃく持ちだけど小心者、憎めない
 監督:石橋蓮司。蛋白、まじめでひょろりの助監督:柄本明。
 ころころ変る石橋さんもすごいけど。やっぱ柄本さんのうわあな笑顔には、かな
 いません。(今夜、いい夢見れるか、裏目に出るか?。)。
 お気楽、レイト芝居で、会社帰りでも負担にならないのがうれしいねこ。
  東京7/27まで

 といったところでごきげんよう まねきねこ


砂と星のあいだに (90.10)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


津村卓プロデュース「砂と星のあいだに」10月16日(初日)(1:25')
青山円形劇場 前2800円、当3000円 10/16〜10/19
作/北村想、演出/洞口ゆずる 03-797-5678 #468参照

青山演劇フェスの最後。東京・名古屋・大阪の小劇場からの選抜で構成。改めて
青山円形劇場の開放された空間を緊張感で充満させることの難しさを思う。

まともにテンション維持できたのは木村庄之助(ナビ)さんだけ。それもまわり
が反応を返してくれないからたいへん。ちゃんと応えてたのは山本ふじこさん
(東京ヴォードヴィル)ぐらい。山下千景(ブリキ)も8割ぐらい。しかし、役
柄のせつなさ、正当性が全然表現できてない。んでも、この芝居をつまらなくし
てたのはやっぱり主役。オープニングから民芸とシェークスピアみたいで、それ
もテンションが低いから形だけ。金守珍(梁山泊)はどう芝居していいかわから
ず新劇してた。普段と違い過ぎる芝居の場合、ちゃんと演出してやんないと・・。
また、そこに現われた枯暮修(新感線)も、そのしらけた空間を壊すべきなのに、
入りが慎重過ぎて、自分まで引きずりこまれてしまった。小林正和だったらブッ
壊すだろうに。総じて、稽古が足りないんだろうね。テンションが低いのは役柄
を把握してないため(だからベテランはうまい)だ。あっちゃこっちゃから役者
集めて、そのキャラをどう使うかを演出家は考えないとお。急になんかやらせて
も、中途半端になるんだから。んでもテンション低すぎ(日によって変わるか?)。

見終わって「北村想は、依頼で書いた作品で、まともなのってあったかなあ。短
期で作っても、85分のお手軽もんだ。あそこから、演出家と役者
がどんどん解体して、練り直さないといけないなあ。ナビだとやる
んだろうけどね。(木村さんだけ一人で芝居増やしてたのに)」



女たちの十二夜 (93.12)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


12/12(日)2:00-5:00PM 晴れ 池袋・サンシャイン劇場
   「女たちの十二夜」  演出:鵜山 仁     客席9割

 平均点の仕上がり?。シェイクスピアとはいえ、駄洒落にはへきえきねこ。ウーン
 白基調の舞台。品よくあがりました。布はもっと使って欲しい。
 まとまってるけど、過ぎてつまんない。もっと、役者を野放しにすればいい
 のに。魅力的な人達ばかりなのに、残念。

 白石加代子(マルヴォーリオ)はさすがの存在感。この芝居のなかじゃ、浮いてて
 変だけど。円城寺あや(オーシーノー公爵)、小姓のほうがお似合い。
 鈴木裕美(マライア)、ジテキンのまんま。だれかと思った高畑淳子(サー・トー・
 ピー)は、こんなもやるのねの収穫。片桐はいり(サー・アンドルー)は、いつも
 通り。小川範子(ヴォイオラ)は優等生で、まあ役もそうだけど・・。もひとつ
 だなあ。あと彼女は、耳がかわいらしい。

 ともかく。あんな駄洒落はやめてくれぇ。ぐったりねこ。
 始まったばっかだから、これから調子上がってくるかもね。
  東京12/26まで。
 
 といったところで、ごきげんよう。 まねきねこ



天国から北へ3キロ (91.10)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


加藤昌史プロデュース「天国から北へ3キロ」10月18日7時半(1:43')
青山円形劇場 3500円 10/13〜20(11ステ) 名古屋(3ステ)アリ
作/東京サンシャインボーイズ 演出/高橋いさを 03-5386-1115 客325(定員)

青山演劇フェスティバル第三弾。キャラメルボックスの加藤が、東京サンシャ
インボーイズの89年作品で、先日、大地真央/中井貴一/益岡徹でテレビドラ
マになった本作を、ショーマの高橋演出、松田かおり(ザ・ヤングニナガワ・カンパニー)/
西川浩幸(キャラメルボックス)/粟根まこと(新感線)で初プロデュース。

とにかくホンの面白さだけで、恋愛の甘酸っぱい思いにひたれるもの。

別れも告げず突然逝ってしまった彼女。優柔不断の天使様のおかげで、この世
に幽霊としていることを暫時認められる。しかし空気みたいな存在の幽霊、彼
には見えず、息を吹きかけることだけしかできない。それでもなんとかコミュ
ニケートし、彼と共に束の間の楽しい日々を過ごす。しかし・・・。

テンポが全然ないもんなあ。やたらしんみりしたお芝居。私ぁミュージカルに
なるかと思ってた。テレビの方はミュージカルっぽかったし、ずっと楽しかっ
たもん。おばあさん独白と、いかにもショーマっぽい暴走のシーンは必要だっ
たんかなあ。彼女が天国へ行ってしまう理由が見えない。

見終わって「メシぐらい作れよっ、てぇ言い草はなかろうに。」



本牧マクベス (95.1)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


1/22(日)3:00-5:00PM 雨 横浜・相鉄本多劇場  
 「本牧マクベス」  作:矢作俊彦 演出:宮城聰 満員(120?)

 凄味よか、軽快さ。崩さない舞台に好感やら、期待外れやら・・。うーん。

 いつもの客席。ゆったり桟敷3列、ベンチ3列(か?)、最後尾・指定席3列。
 指定の人、舞台ちと遠い。かわいそ。休日マチネでもゆったり。楽に寝て待つ。
 芝居は下手中心。桟敷の人はご留意方(でかい箱が中央にあるので。)
 
 お話し。マクベスまんま。脚色というか、設定は60年代らしい。舞台モニタにア
 ポロ月面歩行、JFKの映像。で、初めてそうかと思う。機動隊服の兵士とかは、
 安保?。でも、3人の魔女はラップで言葉遊び・釜をしっかり回す。「時代は蘇る」
 というよか、何処とも知らぬって印象。遊離感があって面白い。そこで、平易な現
 代言葉で、原作をトレース。違和感が楽しい。

 役者○。手塚さん。脅えの表情から、一転見下すような山猫の眼にぞくぞく。後半、
 彼の一人舞台。明星さん。心のうかがえぬ表情がいい。深い落ち着いた声は、いつも
 ながら大好きだ。二人ともいい。でも、予想外・発見なし。期待してたねこが悪いか
  1/29まで

 といったところで、ごきげんよう  まねきねこ


恋人たちの短い夜 (93.6)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


6/9(水)2:30:45 シアタ−・コク−ン  大竹しのぶ+役所広司
        「恋人たちの短い夜」  作:野沢尚    1FP22席
 
   大竹しのぶを観にいく。
   結婚式場から逃げてきた女(大竹;役名おぼえてない)は、男(役所)の
   家に。男は逆タマで明日結婚式。ふたりには10年間の恋があり、ほんの
   行き違いから、一年前に別れていた。再会、回想、未来を語るふたり。
   過去にかえったふたり。「恋人で友達」を演じる大竹が、愛らしい。
   小道具、照明、音楽もひかえめだけど、効果的。
   お互いの気持ちを確かめ、でも一緒には、いられない。抱き合うふたりの
   切ない気持ちが、劇場を去った今もこころに残る。
   幸せをちがった形で、たしかめる最後の場面はここでは書きません。
   いい舞台です。観に行きましょう。
   (でも、当日Sのみ7000円!。後援フジテレビ。サ-ビスとはなんでしょう) 
    13日まで。
   


カップルズ (92.7)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


FROM A ACT-ALIVE PRODUCE'92「カップルズ」7月25日7時(2:00')
新宿/シアターサンモール 前2500円 当2700円 7/24〜28(7ステ)
作/恵畑純子・宮川賢・山下まさる 構成・演出/高橋いさを 03-5485-8792
客280(ほぼ満員)

数劇団がサンモールで連続上演する毎年恒例のアクトアライブ(主催/ニッポン
放送)。4回目の今年は初めてプロデュース公演にトライ。過去の参加劇団から
の精鋭に加え、カクスコの助っ人も呼んでのジャムセッション。

3話オムニバス。元善人会議の恵畑純子が書いたのは、中途採用のOL二人の社
員研修の合宿所風景。ハデなネーチャンOLを「劇団LIVE BEER」の中心女優で高
いテンションが売りの中津川浩子、地味なおねーさんを「東京サンシャインボーイズ」の
ちっちゃい女優・宮地雅子。二人ともテンションが高い方だけど、こうやって並
べると、差が歴然。宮地さんの完ぺきなリアクションで持っていた。すごいよ。

ビタミン大使「ABC」を主宰する宮川賢の作品は、遊び人のハデ女と、朴訥イ
モ兄ちゃん男との、報われるはずのない愛。「ショーマ」の看板女優の渡辺美紀
と、「気まぐれ倶楽部」の鬼界浩巳で。渡辺の嫌い方がストレートですから、当
然悲しい結末を予想したのに、ちゃんと報われちゃうんだから嘘だ。「そんなは
ずねぇだろ」と、「報われない努力」の専門家である小丸さんは叫んだのだった。

「気まぐれ倶楽部」主宰の山下まさるは、堅物の現代国語高校教師と、がさつな
水道屋のオヤジの、心暖まる交流を描いた。ガッチガチのガリ勉・臆病教師に
「カクスコ」の井之上隆志、すっとこどっこい水道屋に「七曜日」の近藤芳正。
近藤さんもそれなりにアンポンタンを好演していたが、井之上さんの役作りは超
越してる。イッセー尾形と桂枝雀だ。カクスコでも枝雀マネをやるけど、芝居に
なると驚異だねぇ。確かにやりやすい役ではあるけど、はずさずに笑いを取ると
ころはえらい。完ぺきなデフォルメだ。すごみがあった。

つうことで、ありがちなホンを、井之上さんと宮地さんが救っていた。二人のい
ない宮川さんはつらい。キャスティングの妙につきる公演だった。同じホンを、
別の組み合わせでやっても面白いだろうな。ある意味では、井之上さんも宮地さ
んも、キッチリ作る劇団の人だから限界がある。ホントは、あの完ぺきさをさら
にぶち壊して・・・というのはプロデュース公演には無理だよね。

見終わって「小劇場の精鋭を集めただけのことはある。プロデュースで予想どお
りのできばえは奇跡的だ。」



クロスワードパズル (93.12)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


12/18(土)7:30-8:45PM 晴 下北沢・OFFOFFシアター 
 「クロスワードパズル」 作:宮沢章夫 演出:堤 泰之  満席

 うふふ。大好き。この不思議な面白さ。ジァンジァン版REMIX上演。

 昨年、ジァンジァン10時劇場でやった公演(9,10,11月)の別バージョン。
 演出を宮沢から、堤 泰之。出演は、中村まり子はそのまま。男が大河内浩
 から関川昇に。それと女2、中村耀子が参加。そんなこんなで上演時間は
 50分から1時間15分に拡大

 お話し。女1(中村)のマンション。女2と話してるところに、男がクロスワード
 パス゜ルをもって駆け込んでくる・・。で、パズルとき。それだけかあ。
 前回よりエピソードは追加されてるけど、筋は一緒。かみ合わない会話で
 なんとなく進んだり、全体得体のしれないとこもおもしろい。いたずら電話
 、隣のピアノもスパイス。延髄くすぐります。また、観たいですね。


トランジット (91.12)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


下町演劇祭'91特別プロデュース「トランジット」12月3日7時(2:00')
上野不忍池/水上音楽堂特設テント 3090円 11/28〜12/8(11ステ)
原作/ドストエフスキー 脚本/中野正豊 演出/福井泰司 03-3478-0843 客200(満)

企画・主演/麿赤児、共演/大久保鷹、金守珍、川上麻衣子、深水龍作、山本明子

すげ〜ぞ。麿はもちろん、スタッフもいい仕事してる。みごとだ。すばらしい。

「罪と罰」だ。言葉の綾だ。あやかしの園だ。麿の一挙手一投足だ。頬のヒキツリだ。

すべからくババアは殺される。殺ったのはあの若造だ。面白い。俺の愛しのドーニャの兄
だ。そして可憐な娼婦ソーニャの恋人。面白い。非凡な人間は、おのれの良心のままに何を
してもいい、って。ナマイキなやつめ。しかし、それを知ったからにゃ、今度こそドー
ニャは俺のもんだ。にしてもアイツは俺を楽しませてくれる。ふっふっふっ、面白い。

息を飲むぞ。麿・鷹・金・龍のセリフの突き刺し合い。圧倒的に麿がすごい。

息飲みランキング。麿>照明>脚本>道具>龍作>音響>鷹>金>川上>山本。すべ
て水準以上だよ。基本的に会話劇で、静かに淡々と進むのは、あたかも新劇。だけど、
麿の動きは予想できない。その点が金との大きな違い。パターン通りのリアクション
で新劇止りな金。麿から盗めよ。麿を見ろよ。甘いぞ金。頑張れ金。

スリリングなセリフと役者の肉体の緊張感を楽しむ芝居です。エンタテインメントあり
ません。笑えません(私はずっとニマニマしてたけど)。でも、ため息出ます。

見終わって「麿は日本の宝です。」




紅鯡魚 (95.08)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


 パフォーマンス?と、ちと思う。けど、篠塚氏観てて芝居だなと、こちらに。
8/8(火)7:00-8:35PM 晴 新宿・タイニイアリス 日中合作 (劇場03-3354-7303)
 5人の俳優によるWORKSHOP「紅鯡魚 DES HERRING ROUGESより」
 作:Jean-jacques Varoujean 演出:易立明 Yi,Li Ming 前売2500、当日3000
 4列(階段1列)中央より 客席満員(120)

 これは、生活する演劇?。面白い。土に生きるは、やっぱしっくり来ないけど。

 俳優は全て日本人。篠原洋司(金杉忠男アソシエーツ)、川中健次郎(燐光群)、
 鄭義信、富田三千代(所属?)、塩見由里子(燐光群)。会話は平常の日本語。
 台本はない芝居、仏の不条理劇をヒントとしているとのこと。

 舞台。上手に食台、コンロなど。舞台は白い壁に囲まれる。中央に大きい黒い土
 の山。下手に風呂おけ。ここで単純作業が平行して行われる。男達は土を慣らし
 苗を植える。女達は糸を巻き、水を汲む。どちらも、淡々と世間話の内に行われ
 る。やがて、営々(永永?)としていた平行線は交わり(SEX)、爆して果てる。
 脇では、一人の男が、鍋(どぜう。旨そうでごくりつばねこ)を作り、食事しな
 がら、やはり永永と自分の生活の話をする。ラス近くの一瞬の変化まで、これは
 乱れない。「自然」なのが、奇妙に感じる演劇体験。

 ともかく、生活が続く。中盤がちと辛い。ラストの男女の爆は、拘束の果て(客
 には)の開放感で、○。それより、篠原洋司の真摯な演技には、脱帽。ラスト、
 男女のエクスタシーと、彼の過去への郷愁(いい言葉が浮かばない)の対比、○。
 あの疲れたような、安らいだような表情と言葉は、胸にくる。◎。
 だれにもは、薦められないけど。一見の価値、大あり。
 (8/8-10 3ステ:東京、8/28-29 2ステ:北京)
 


I LOVE XXX (95.09)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


9/3(日)2:10-3:30PM 晴 新宿・タイニイアリス(03-3354-7303) 戯劇穿幇*1
「I LOVE XXX(我愛XXX*2)」  作・演出:孟京輝 前売2500,当日3000
 桟敷最前列・上手より 超満員(120%?:100人) 
 *1:シィー ジィー チェン バン *2:ウォー アイ ・・・

 舞台。円形の周囲に大小8のモニタ、白い包帯を巻いた椅子、歩き人の絵を矢印
 状に張った絵・・。舞台下手の壁はスクリーンにもなる。中国を連想させるもの
 は小。

 ほとんど、「〜を愛する」の台詞を繰り返す。私、あなた、時代、場所、肉体、
 懲りごりしている自分と人々・・。喜怒哀楽と絶望と無感情。設定により、変化
 する音色とリズムが楽しい。ユニゾンになる瞬間は音楽のよう。語られる内容は
 、絶望の現代だったりもするのに、イノセントなねこ。中盤からは眠くなる。最
 初の好奇心薄れ、目新しいとこなかったから。

 なんか60,70年代のアメリカ、日本風のとこあり。直接しらないけど。ジーンズス
 タイル。立ち上がり、皆で「グリーンスリーブス」を唄う。フォークギター。ビ
 ートルズ「REVOLUTION」+世界の革命映像の中、転げまわる。とか。この芝居、
 中国じゃ上演禁止。日本の公演も危なかったらしい。何故??。ただ、愛すると
 言ってるだけなのに。劇中、中国のTV・CMが流れるけど、日本のと一緒の感
 覚、生活風景。普段の生活は日本と大差無いみたいなのに。かつてのアメリカの
 若者スタイルあえてとるのは、分からない当局に対する表現?。そんな憤り、感
 じられたりもしたねこ。
 役者。推定一番若い女性(名前?)。ちとボーイッシュで○。真摯な内容、如何
 にかかわらず、容姿の可愛い子を探してしまうねこ。(8/30-9/3 6ステ)


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にしかど(nskd@enpe.net)