維新派


概要

構成員
主な作家
松本雄吉
主な演出家
松本雄吉
主な役者
主なスタッフ
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維新派

過去の公演

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少年街 (91.10)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


維新派 「ヂャンヂャンオペラ 少年街」10月21日7時(2:00')
汐留イベント会場 前4000円 当4500円 10/17〜11/5(20ステ)
作・演出/松本雄吉 03-3224-2368 客200(5割) 天気:快晴

大阪の老舗、結成は70年。演劇的パフォーマンス集団。巨大なセットが評判。

ストーリーがあるわけじゃない。曲に合わせた歌とパフォーマンスが独立して
いる。巨大な蜃気楼都市に集う少年達の呪術的集会。

屋根がない。すっげぇ寒い。毛布が借りれるが、オーバーは必需。暖かくして。

オープニング、廃墟の中から白アリの群れのような少年達がゾロゾロ。その瞬
間、小丸は「入った」。提示されるのは「イメージ」のみ。客がどこまでつい
ていけるかが勝負だね。あたしゃ、とってもとっても楽しかったよ。

セットの評判が高いけど、それよりも「肉体」がすごい。「音」(音楽、声、
詞)もすごい。鍛えられている。特に歌が良かったなあ。

実は野田貴子が断トツで、彼女を見ていれば幸せになれる小丸だったので、そ
れではイカンとなるべく見ないようにしたけど、気がつくと見てるんだ。空間
の不可思議さ、未来的イメージを具現化すると、それが野田貴子。特にフュー
チャーされてるわけじゃないからわからないかも。辻村ジュサブローの人形み
たいな変な顔の子だよ。指先まで全身「入っちゃってる子」がそれだよ。

ホーミーで宇宙と交信するシーンで、小丸は空ばっか見ていた。絶対、本物の
宇宙船が降りてきそうで怖かったんだ。その時、会場の上空だけに鱗雲がやっ
て来て、下手には青白い月が輝いていて・・・危険なムードだった(それが終
わったら鱗雲は行ってしまって、ちゃんと快晴に戻った)。・・・怖かった。

見終わって「オリジナルサントラ(\1500)に歌が入ってない。ちょっと悲しい。」



年一回、大阪で製作費1千万円で公演を行なってきた維新派の、8500万円を
投じての東京公演が終わった。もちろん製作費なんて、どこに使うかが問題だか
ら、一概には比べられないわけですが、1ステ平均300人ぐらいで、20ステ
で6000人。前売4000円、当日4500円ですから、チケット収入は2千
500万円ぐらいでしょう(いえいえ、有料入場者という概念を考慮すると2千
万円ぐらいでしょう)。おそらく、1万人程の動員を皮算用していたでしょうか
ら、興業的にも、企画としても、あまり成功とは言えないのでしょう。しかし、
作品としての評価の高さは、リピーターが多かったことが物語っています。楽日
は700人強の入場者でしたが、当日券が150人はいました。またエンディン
グの「巨大魚」が登場した瞬間に拍手が巻き起こったことでも、リピーター率の
高さが理解できます。以下、維新派東京公演「少年街」の楽日報告です(ここま
でが前置きなのだ)。

会場に足を踏み入れた小丸は「ゲッ!」。10月21日(公演5日目)に一度見
ていた私だが、見たこともない巨大な「それ」が、あった。以下、芝居の進行と
共に、「んなもん、なかったべぇ」が続くことになるのである。

構成も手が入った。開演直前、いきなり役者紹介が始まる。そして音楽が高まり、
あっという間に開演。照明・音響のゲージが「2」ぐらい上がってる。明る過ぎ
る、うるさすぎる、突然すぎる。前は、ゆっくり静かに不気味に始まったのに。
このオープニングだけは不満だった(もっとも、前回は客席中央の最前列カブリ
ツキで見たので、今回の上手端桟敷の観劇位置の問題は大きい。前回は独占でき
たもんなあ)。基本的に、その後も場面転換の間が短くなっている。いやいや、
音楽と動きだけのシーンはすべて縮まった(歌があるとこと、セリフのとこは変
わっていない)。じゃ、どこが伸びたのかと言うと、少年マルタのホーミーだね。
先日も不気味な別世界を構築したマルタだが、今日はそれどころじゃない。怖い
ぐらいだった。人間じゃなくて、動物(たとえばオオカミ)のような「ホーミー
による絶叫」だった。倍以上の時間を使い、単なる「交信」じゃなくしていた。

その代わり、意味ない「(前衛)舞踏」っぽいシーンとか、イメージのリアカー
が横切るシーンとかがカットカット。それ、すごく私と同じ。退屈だったもの。
やっぱ、歌(詞)と身体と声だ。全体でも10分短縮(10/21は2:00',11/5は1:50')
されたが、テンポアップも良かったと思う。(オープニング以外はだけど)

さてエンディング。「それ」すなわち巨大な惑星(宇宙船とも見えるが???)は、
10/21にはまだ、ただの白い球体だった。色も、土星の輪もなかったし、仕掛けの
ワイヤー(ロープ)もついてなかった。ただ、下手奥上空にじっと鎮座ましまし
ていただけだった。んなもんをエンディングに映しだしても、なんのことかわか
らんわい。今日の「それ」は私には「宇宙」であり「地球」かもしれず「救い」
と「絶望」であった。良かった。

ちなみに私の考えたエンディングは、その白い球が気球だと思ったもんだから
(むしろ気象観測の風船=ラジオゾンデ?)、最後に解き放たれ、空へ昇って行
くのかと思った(一瞬の希望)。んで、途中で爆発するの。と、その中に入って
いた銀色の雪が会場に降ってくるの。「銀色の雪」、それはすべてを浄化する
「リセット」あるいは「死の灰」・・・キャー、かっこいい(自画自賛)。

そーゆーわけで楽しかった。「わけわかんない酔っ払いのオヤジ」が芝居の間中
くだらないウケ狙いをわめいていて、小丸はホントに殺意を抱いたけど(今だっ
てまだくすぶっているチクショーメ)、今となっては、この次、野田貴子に会え
る日を待望するだけです。そして(内緒ですけど)禁テープを聞いては、エヘエ
ヘうひうひアヘアヘじたばたするだけの日々です。嗚呼。



虹市 (92.9)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


維新派「虹市」9月3日7時(1:37')
北区王子/北とぴあ さくらホール 前3500円 当3800円 9/3,4(2ステ)
作・演出/松本雄吉 06-763-2634 客800(7割)

1970年に大阪で結成。関西を中心に野外劇を上演。劇場を含んだ巨大セットが評判
の劇団である。昨年、汐留で「少年街」という傑作を上演。高い評価を得た。今回
は北東京[実験]演劇祭への参加で、7月に名古屋、京都、津山、福岡を回ってき
た。10月に大阪野外、11月に藤沢が決まっている。

熟睡しました。キャパ1300の巨大ホールのふかふかのソファで、すっかり寝込
んでしまいました。隣の人の話しでは、イビキをかいて寝てたそうです。前から2
列目です。・・・メーワクな話しだ。

去年の「少年街」はホントに面白かった。開演前にボーっとしてたにもかかわらず、
芝居が始まった瞬間、小丸は完全にノメリ込んだもんね。セットが崩れ、巨大都市
のそこかしこから、白服の少年達が蟻がはいでるようにゾロゾロ登場した瞬間、小
丸は「入ってしまった」もんでした。楽しかったなあ・・・。

なのにです。特に疲れていたわけでもなく、期待に胸を膨らませていたにもかかわ
らず、始まって5分しか持ちませんでした。巨大なビル群がセリ上がってきたとこ
までは良かったのですが・・・。何も伝わってこないのです。何も引きつけてくれ
ないのです。何度か目を覚ましたのですが、すぐ寝込んでしまいました。ある程度
引っ張ってくれたのは舞台奥から船に乗って前進してくるシーンだけでした。

なぜでしょう。去年と今年とどこが違うのでしょう。まず、すぐ理解できるのは会
場です。大ホールですもんね。装置も去年程動きませんし、周囲は東京の夜景じゃ
なくてホリ幕と袖幕ですもん・・・。損ですよねえ。お客もデカイ椅子に座ってま
す。額縁の中での「舞台」です。全然違うよなあ。

次に音楽です。去年の音楽は1曲1曲がかっこよかった。今年は全然印象に残らな
い。かなりエスニックっぽいのや、アジア系の音が使われていたけど、身体に響い
てこないの。音楽がつまんなかったなあ。エンディングの盛り上がり曲が、去年の
使い回しだったってくらいだから、今年は・・・(予算の関係かなあ)。

んでもって、最大の理由として、小丸は言う。「野田貴子がいない」。つうか、役
者のテンションが低かった。確かにツアーから1カ月もあいての、東京2日間だけ
だしね。全体的に楽してやってんのが見える。「少年街」では異質な血が混じって
たもんな(少年マルタとか)。特にユニゾンでセリフを喋るときの「野田貴子の欠
落」が大きかったと思うなあ。テンション高い声が入ってないんだから。動いてい
る時だって、指先まで全身「入っている」彼女がいないと、見るべき人がみつから
ないんだもん。女優陣はまだしも、冒頭の男優陣の長い芝居は特に退屈だったよお。

見終わって「こんなに熟睡した観劇って、初めてだ。ショックだなあ。」



青空 (95.10)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


10/14(土)7:25-9:50PM(休憩15)晴 藤沢・湘南台文化センタ(0466ー45ー1550)維新派
「青空」 作・演出:松本雄吉 前売、当日3000 8列中央から 客席3割(200)

 夜の湘南台文化初めて。ホール外遊園地。ライトアップされた金属オブジェ点々
 頭上を覆う巨大地球儀、に食い込んだガラス張り建物中の人間大トンボ、蝶々。
 不思議な感じが、維新派の舞台に繋がるよう。なんだかうれしいねこ。

 お話。近未来の少年・月世界、湯たんぽ・・達がやって来たのは、1945大阪
 日本。焼け野原のモノクローム世界。そこで、少年達のどろぼー団とかに仲間入
 り。蝉の音、日傘の女性、踊る少女達、焼け野原のもとの澄んだ青空風景の廃墟
 いつしか、そこにもビルが建ち始めて・・・。関西大震災の2ヶ月前初演作品。

 舞台。ビルを摸した壁に月世界達のタイムスリップ映像。覗けば、回る巨大時計
 灰色の背景を切り取るような夏の青空風景。移動するタワー。成長するビル群。
 後半、キャバレーの電飾、回り舞台。相変わらず展開は力技。けっこう無茶でも
 やってくれるのがうれしい。東京で対抗できるのは、風煉ダンス(次公演はいつ
 ?)かな。

 いつものケチャを思わせるリズム。イメージを喚起する断片的台詞。で唄い上げ
 るような独特世界。今回、生バンド(トローンボーン、ソプラノサックス、フル
 ート、ベース、ギター、ボーカル)がばりばり入って、より躍動。ときどきジャ
 ージーだったりも、うれしいねこ。でも、前半睡魔。風邪引きのせいか、同じリ
 ズムでゆりかご状態のせいか。物語は印象薄い。音楽とイメージ場面にのまれた
 印象。ちと、ものたんないとこあり。あと、役者の個性もひとつ。兵藤ゆき妹み
 たいな外見で、変な女の子(名前忘れた)は劇団やめたのかなあ。

 初日のせいか。開演25分押し。役者のつけてるマイクにノイズ乗りっぱなしと
 か、袖のライト倒れたりとか、いろいろ。役者にはちと気の毒なとこあり。
 二日目は大丈夫でしょう。(10/14,15 2ステ)



(下の文章の文責:にしかど)


法政の初日を観てきたのですが、すばらしかったです。

猛スピードで転回する巨大な装置、生演奏の強烈なリズム、迫力の群
舞、そして言葉の洪水に、圧倒されっぱなしの2時間半でした。

決して明るいとはいえないテーマなのに舞台に暗さがないのは、登場
人物達が無垢の生命力をたくましく溢れさせているからでしょう。お
祭りのような興奮と、その裏にある抜けるような悲しみのコントラス
トも見事で、郷愁にも似た感動が押し寄せてきました。

会場となった法政大学大ホールの過剰な広さと猥雑な雰囲気も、この
劇の魅力を引き出すのに一役も二役も買っていたように思います。

初日はかなり席に余裕がありました。たぶん、当日券でも十分入れる
んじゃあないでしょうか。(問い合わせ:維新派東京事務所 03-3412
-2570/2527 法政大学事業委員会 03-3264-9470)

11月19日(日)までです。お見逃しなきよう。



(下の文章の文責:まねきねこさん)


11/14(火)7:00-9:45PM(休憩10) 曇 市ヶ谷・法政大学大ホール 維新派
 「青空」 作・演出:松本雄吉 作曲:内橋和久 前売3600,当日4000
 椅子席最前列より 客席6割(250)

 てくてく、ひさかた法政大。ホールあるビル壁一面にやぐら、ごつごつ突起設え
 維新派の大看板。わくわく。いつものよう、サークルバンドの音。劇団発声稽古
 大学大学。脇の階段。空色の棒がさがり、やぐらが無造作に組まれ。とことこ、
 上がるねこ。こんちわ。階段でぼーとしてる、石本由美(と思う。好き)さんに
 心で挨拶。昔の公演写真群を通過。開場時で60人くらい。今日はゲスト日!?
 好きな、おおたか静流。やた。
 会場。6角形?のホール、半分舞台。結構奥行きあるはず。中央よりがよしです
 とアナウンス。前は畳桟敷、アリーナと、後方三方階段椅子席。湘南台より、屋
 内密室雰囲気。舞台がとっても近い。天井までのやぐらは客席を挟むよう。期待
 大なり。バンドは下手側。スモークもくもく。ためこむ、じゃんじゃん。

 お話。空襲。黒い大阪。なんもないわ。記憶もないねん。失い、より強く思われ
 る・夏の思い出。くわなあかん。泥棒もしゃあない。盗掘、逃亡、抗争。なんで
 こんなつらいんや。母、兄弟の記憶。しぬんか、わしら。もう・・。そびえるビ
 ル、月の夢、そして・・。溶けそうな青、青。青空。ふわふわ雲。踊る少女達。
 仲間の少年達と再会。なんやしらんけど、なみだでてきたわ。あはは・・。暗転

 やぱ、音楽◎。近い舞台でどんじゃか群舞。ノンストップのじゃんじゃんリズム
 にこにこねこ。白い帽子の女の子達が好き。かわいい。言葉並べの台詞も◎。ク
 ライマックス群舞。なぜか3人脇でぺったん、餅つき。あはは。愛らしくてしょ
 うがない。溜池に2000平米・巨大都市つくった「少年街」('91 10/17-11/5 20ス
 テ)。あの唖然呆然オープンセット、舞台一面を洪水に変えた映像など従えた物
 語の広がり、当時の役者個性には及ばない。としみじみ歴史ファン居よう。でも
 音はこっちに軍配とおもうねこ。もともと維新派の言葉は物語るものではなく、
 ただもう音の響きなんだもの。
 後半、冒頭でおおたか静流。独特、懐かしげに昭和歌謡。これまた、うれしねこ

 湘南台公演はスタッフワーク×だった。マイクノイズ乗り放し、声も聞き取れな
 かった。高い空間は維新派に合うのに・・。残念。また、トライ希望。あちらで
 、芝居なげちゃった人。こっちは○です。一見の価値あり。(11/10-19 10ステ)


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にしかど(nskd@enpe.net)