高校演劇


概要
高校演劇です。たまにみるといいもんです。

公式ホームページ
不明(たぶんない)

過去の公演

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アインホルン


● 兵庫県の3つの高校の合同公演です。
無料公演で、日曜日の15時の回が残っています。

● 注目すべきは、3つの学校の中に、聾学校が含まれていることで
しょう。つまり、耳の不自由な、それゆえことばをうまく発声す
るのが難しい生徒が、出演しているのです。

● 物語は、その聾学校の生徒との出会いと芝居作りの過程をそのま
ま取り込んだものです。生徒達が徐々に心を通わせていく様子が、
きれいごとではなく本当にリアルに描かれます。

● 最初は腫れ物にさわるようにしていた生徒達が、ついには聾学校
の生徒に、君の発声では駄目だ、ということを正直に伝え、一緒
に練習するシーンは、ぐっときます。一生懸命さが、いやという
ほど伝わってきちゃうんですもの。

● 演技はまあ上手いとは言いがたいし、物語も面白いとはいいがた
いですが、芝居は生きています。たまにはこういうのもいいです
ね。

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 作・演出:中井哲郎
 出演:神戸聾学校/舞子高校/兵庫工業高校(すべて兵庫県立)
 1994.7.29-31 タイニイアリス 神戸公演もあり 30日ソワレ観劇
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野沢北と山形南 (95.08)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


第6回全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演 第1日 8月26日
永田町/国立劇場大劇場 無料 主催/全国高校文化連盟 客1000(6割)

入場の際にもらったパンフの表紙に「きらめき国立劇場の夏」とか書いてある。なん
だ「きらめき」って。ださすぎるぞ。文化庁共催だもんな。高校の文化祭の頂点って
ことだ。8月4日から8日までの5日間に行われた第19回全国高等学校総合文化祭
(今年は新潟市で)には全国から吹奏楽、合唱、写真、書道、美術・工芸などの16
部門に2200余校・約1万6千人の参加があったそうだ。その中から二日に渡り、
演劇、日本音楽、郷土芸能の三部門の優秀校が、全国の代表としてこの国立劇場の舞
台を踏む。演劇部門は今年、優勝した山形南と、野沢北高(長野)、八王子高校(東
京)、伊達緑丘高(北海道)が選ばれた。第1日目のこの日は野沢北と山形南であ
る。

高校演劇っていうと、鴻上さんとか成井さんとかのギャグ満載で最後にちょっとだけ
お涙頂戴って作品が健康的に上演されているって印象があった。「高校生らしい」シ
リアスさも時々見られて、郷土の歴史とか、友達の自殺とかが取り上げられたりして
んだろ、って感じだ。そんなもんが面白いわけないから、小丸は見なかった。

今回も、野沢北は「自殺」、八王子が「AIDS」、伊達緑丘が「ユダヤ人強制収容
所」です。他に関心はないのでしょうか。

ただ、この日に見た野沢北も、決して単純に自殺を否定するとかじゃなく、「立派な
自殺者になるべく、トレーニングを積み、歌って踊れる自殺者養成物語」ってのでし
た。そんでもって、トレーナーとして頑張ったあげく、とり残された彼女がエンディ
ングでやり場のない憤りをぶつける、みたいな・・・。

思ったのは、今時のガキは、演劇の影響なんかより、とんねるずとかウンナンとかダ
ウンタウンとかナイナイの影響の方がずっと大きいってことだ。天素の方が面白いっ
て感覚は正常ですもんね。野沢北の特訓シーンも、山形南の役作りも、明らかにテレ
ビでした。

それでも、山形南の作品が優れていたのは確かです。私の高校演劇に対する固定観念
を払拭するものでした。まずテーマがいい。先生との対決であり、ガールフレンド争
奪戦ですもの。どうせやつらが考えていることはそれしかないんだから、それでいく
しかないわけですよ。それを、うまく描いてました。エンターテインメントにしてま
した。生徒曰く「自分らもお客さんも楽しめる芝居をやる」。素晴らしい。かっこい
いじゃないか。

それにしても、ほんと作りがテレビです。スタッフワークが芝居してたんで、それほ
どイージーには見えない作りでしたが、それにしても・・・。照明とか転換とかのう
まさが目立ってましたが(演出的な意味です)、あれは指導の先生のおかげなのか、
それとも先輩から伝わる技術なのでしょうか。たいしたもんでした。ホンとか演技と
かキャラクターは、とんねるずのコントを見ているようなものでしたが、真似してる
のは形だけで、やっぱ文化祭のレベルでした。ま、本人達が楽しむという意味では、
あーゆーコント的なもんの方がいいのでしょう。ゼニは取れないだろうけど。

また、舞台に立っているのがそこいらの高校生だ、ってぇ異常なノリが会場を支配し
てまして、なんつうか友達感覚でアイドル視してるんですね。舞台上の生徒達がまた
その声援に応え、イキイキとやってるんです。客席と舞台とが一体化してまして、そ
りゃあすごいものがありました。野沢北では感じませんでしたので、やっぱ山形南の
特異な状況だったのかもしれません。あれですかね。やってることがテレビのコント
的なものでしたので、見てる側も共感しやすかったのかもしれません。いきなりエン
ゲキされちゃって、泣くのわめくのやられちゃうと、思わず引いちゃうそこいらの高
校生も、力の抜けちゃうモノローグ(これをやる役者がまた、へなちょこでいいんだ
なあ)と、コントの連続でテレビしてるもんだから、よりリアルに入りこめたのでし
ょう。彼らってばテレビの方が現実よりリアルですもんね。

短いネタを順番にわかりやすく見せる、って手法は、やっぱ高校演劇の審査員には向
いているのでしょうか。どっちみちわかりやすいネタですので、もっとハデにスピー
ディに展開してもいいように思う(そのためには稽古が必要だが)。そんで、全く架
空の要素をぶちこんだ方が、変に納得理解させないんで、いいと思う。一つ一つのネ
タが面白いという点が重要なはずだ。けっこーつっぱって芝居作ってんのに、最後に
妥協してどうすんだ。そんな平和を提示して、女の子に受けようってんだな、このス
ケベ野郎。そのスケベ根性、あたしゃ大好きだよ。

そんでもって、終演後の質疑応答コーナーで、舞台の上から女子高生をナンパしてい
た彼、まるで金八先生の加藤君みたいでかっこいいけど、その後野沢北の子とはうま
くいったのだろうか。がんばれー。高校演劇において男子生徒は希少価値みたいだか
らモテモテじゃーん・・・うらやましいな。

ま、全国の高校演劇部の白い目で変わりもん扱いされているという部員のみなさん、
自分達の好きなことを描いて、普通の人気者になるよう頑張って下さいませ。

見終わって「長い高校演劇の歴史の1ページにするには惜しい作品でないのか?」



高校演劇サマーフェス (96.08)

新宿はスペースゼロでやってる高校演劇サマーフェスの最終日をみ
てきました。ちなみに8月11日から14日まで4日間、8公演が
上演されたんですけど。

公演は朝日新聞社、高校野球といっしょやんけ。
もちろんボーズ頭より女子高生。

この日を選んだのは、成田国際高校が「センチメンタル・アマレッ
ト・ポジティブ」を上演するからです。前川麻子のこの傑作は、女
子中学生達のナイーブな心理を描いたお話。演じ手が若ければ若い
ほど、なにか面白いものが舞台に滲んでくるんじゃないかって期待
もあったわけです。

結果は、◎。役者4名はなかなか達者で、なによりイチコ、ニコ、
サンコの配役がぴったりはまっていた感じでした。シロー役の男性
はちょっとカッコよすぎる気がしたけど。広い舞台もうまく使って
いて、おにいさんはとっても感心したのでした。難をいえば、サン
コ告白のシーンでドリカム使うのはやめてほしかったかな。

これに気をよくして、次の白鴎高校の「ブンナよ、木からおりてこ
い」も観たんですが、これが失敗。つまんない。だいたいなんでこ
んなホンをやるかね、いい若いモンが。演技とか挨拶とかみてても、
なんか、私はすごくセンス的にイヤなものを感じました。高校演劇
だから一生懸命やればそれでいいってもんじゃないだろ、と客の立
場からは勝手な文句言わせていただきます。

高校演劇とひとくちにいってもいろいろあるようですね。
あたりまえか。



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にしかど(nskd@enpe.net)