iOJO!


概要
明治大学の騒動舎を母体とする劇団。遊園地再生事業団っぽいとかナイロン100℃っぽいとか言われている。つまり、オシャレでかっこいいお笑い劇団である。はじめは黒川麻衣ひとりのユニットだったが、1995年春から、人見・根上・新井・中山の4人の役者がメンバーとして正式に加わった。

構成員
主な作家
黒川麻衣
主な演出家
黒川麻衣
主な役者
中山祐一郎
根上彩
人見英伸
新井友香
主なスタッフ
劇団の公式ホームページ
iOJO!

過去の公演

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No.20C(94.5)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


5/27(金)7;00:30PM くもり 池袋・ルピリエ !OJO!
 「No.20C」    作・演出:黒川麻衣   満席

 おとぼけ、またはすかした世界。しゃれっけあり。こんなの好きねこ。
 
 はじめの!は、逆さま。で、「オッホッ」と読みます。なに語?。
 お話し。さすらう「度量衛検定局」のハカリゴトをキーに、かかわる
 商店主と無関係な人達のいろいろエチュード。第三回公演。初見。
 
 終始、激することなく、つかみ所なく。突拍子ない会話もさらりと。
 でも、退屈と隣り合わせ。客にあくびの隙を与えないアップテンポが
 もっとほしい。
 それと衣装、美術おしゃれ志向。今前のナイロン100℃をちと思い出す。
 役者。けっこう個性的。話すとやり込められそうな新井さんが、ねこは
 好み。


無帽調査始まる

(下の文章の文責:村田さん)

 うーん、「ラジカルガジベリビンバ命」の人が作演出らしいけど、もうそのまま ですね。といっても、僕はラジカル見たことはないので、最近の宮沢章夫作品から 類推するわけですが。で、それが不思議にうまく回っていて「可笑しい」という感 覚を醸し出す心地よい空間です。オムニバスで殆ど話といえた話があるわけではな いです。

 印象に残っているのは「やけに馴れ馴れしい、後輩を紹介する男」のコントです 。喫茶店で友達どうしを紹介しようという男がやけに迷惑なやつで、周りの人間を みんな不快にさせるという内容でした。悪意のない悪意をも笑いに転換させる実力 があるので、そのうちもっと面白くなるかも知れませんが、今のままではちょい、 オリジナリティに欠けると思います。それはもちろん、宮沢章夫の影がちらつくか らですが、センスが若いのでなんとなく遊園地再生事業団とは違う部分もある気も します....でもやっぱり宮沢作品を見たことがある人なら「あぁ、似ているな」と思 うことでしょう。それ以外ではスタイルとしてできあがっているし、隙もないので 、このまま人気が出てもおかしくないと思います。舞台の使い方とか、舞台装置( 座ったりするためのハコ)を音楽に合わせて役者が転換させていくところなど、お 洒落で小粋な感じがして良いと思います(遊園地も同じ様なことやってますが.....) 。結局、僕の不満は「宮沢章夫に似ている」の一言に尽きます。未見の人は、両者 を見比べてみるのもいいかも。

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「無帽調査始まる」 iOJO! 下北沢東演パラータ(2000円)
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ZERO−ZONE

−−−− 【ZERO−ZONE】 −−−−− iOJO! −−−−

さてさて、はじまりましたガーディアン・ガーデンフェスティバル、
一番手は黒川麻衣率いるオッホです。まあなんてったって、客席に
おしゃれな人が多いこと。

内容も、まあ、おしゃれです。すかしてます。美術も音楽も、セン
スがすごくいいし。暗転のタイミングとか、シーンのつなぎ方とか
も、無機的でかっこいいです。すんごく清潔で、ツバも汗もなく無
菌的。テーマにも、物語にも、こだわることがなく、さらりと駆け
抜ける。演劇的なカッコ悪さを、ことごとく排しちゃってます。う
まい。

こういう、演劇に対して批評的な冷めたセンスで切り込むタイプに、
若い層からも才能が出ちゃうってのは、世の流れとはいえ、長い目
でのシーンの活力の観点からするといかがなものかと私は思ってし
まうんですけど……。

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【ZERO−ZONE 】 iOJO!
 作・演出:黒川麻衣
  中山祐一郎 根上彩 人見英伸 新井友香 松井武弥 青山知代
  佐々木信一郎 村松規幸 三輪圭司
 1995.5.26-28 フジタヴァンテ 5.27 Sat Mt 椅子3列 満員
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(下の文章の文責:まねきねこさん)


5/27(土)2:00-3:15PM 晴 代々木・フジタヴァンテ iOJO!(iは!逆つもり。オッホ)
 「ZERO-ZONE (ESPECIAL VERSION)」作・演出:黒川麻衣 ほぼ満員120?

 前々回(NO.20C)以来、一年ぶり観るオッホ。今回、旗揚げ作REMIX。らしい。
 お話。リゾート開発調査、にやって来た二人。が青年団のお兄さんを探すのが
 軸。それと関係あったりなかったりの島民のあれこれ・ひまつぶし姿。話よか、
 ちとずれた会話とかの可笑しみ、がつま、ワサビ。

 くすくす笑い。前見たのよか、ラジカルぽいスタイル。場面合間に音楽ずんどこ
 すかして、とぼけて、ちと意外で変。すっきり奇麗なスライドで人物、文字。
 など、センスのよさ、そこかしこ、ちらほら。わかりやすいのも、いい感じ。

 でも、全体ぬるめに感じて、△。前のがキチンとしてた。せっかくの外しギャグ
 をもごもご言ったり▽居肝汚bニか)して。間もおけばいいのに。もったい
 ないと、時々歯ぎしりねこ。役者のパワーとか、もっと上がれば、違ったかも。
 (5/26-28)



道具主義者の最大幸福 (95.11)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


11/12(日)2:00-3:30PM 晴 恵比寿イーストギャラリー iOJO!(オッホ)
 「道具主義者の最大幸福」作・演出:黒川麻衣 前売2200,当日2500
  正面側席・最前列より 客席8割(200)

 会場。オープンスペース。広くていい。に変則階段席。正面は順当、上手には一
 段高くベンチ状シート列。ねこは正面離れ小島(3席)へ。舞台。2面スモーク
 のパープル地壁。に落ちていくパステル色のボール群。の絵は床から客席側まで
 描かれる。テーマ”墜ちる”にかけたか。一段高い舞台には、グリーン、レッド
 イエローの学校椅子。とこどこスクエア照明。こじゃれた美術。

 お話。潔癖なのも臆病なだけ?の真面目大学生・芥川君。には、いーかげんに見
 える周囲:考えなし、批判だけ、いい気持しい。あぁもうなんでうじうじ。なん
 だか自分だけ損。と享楽好き好き本能爆発:ブレイクするまでのあれこれ。

 軽やか、さっさか、楽しげ。でも実のとこ、内容シビア。本音言いと受ける骨な
 し。具体的には、強い女と犬みたい男達関係。一見、暗くなりそう。でも対きつ
 い物言いには、コンパ乗りで速攻憂さ晴らし。並の演劇だと、みんなモノローグ
 始めちゃって、葛藤しちゃうとこ。感情過小。ドライなのが今風。面白い。
 ためらいとか、感情人並みなのは主人公だけ。コントラストもくっきりして○

 あんた堕落したわねと、連鎖反応のように芝居が続いていくのとか、テンポ、セ
 ンス○。この辺、崇拝しているらしい宮沢章夫と共通点感じるねこ。好き。もっ
 と、展開とか切れ上がり、役者の声でるといいのにな。(11/10-12 5ステ)



(下の文章の文責:一寸小丸さん)


OJO! Vol.5 「道具主義者の最大幸福」11月11日2時(1:16')
恵比寿/イーストギャラリー 前2200 当2500 11/10〜12(5ステ)
作・演出/黒川麻衣 03-3721-5238 客150(満員)


OJO!は初見。劇団名は本当はOJO!の前に「!」をひっくり返したマークがつい
ていて「オッホ」と読むのだそうだが、そんなマークはないので省略したぞ。チラシに
は「OJO」じゃなく「ojo」も使われており、そこいらへんはいいかげんみたいな
ので、私もいいかげんに省略して書いてみた。前4回の公演では、毎回役者を集めて黒
川の個人プロデュースの形であったが、今回から常連の4人を中心とした劇団として再
スタートだそうだ(ぴあ11/14号)。ジョビジョバや悪運ダイヤ、ハイレグジーザスから
の「客演」を加えての公演。

黒川が高校生の時に宮沢章夫のガジベリと出会い、影響を受けたそうだが、今回の公演
を見ると、現在の宮沢(遊園地再生事業団)の影響も大きそうだ。が、公演場所がイー
ストギャラリーであったためか小丸には「珍しいキノコ舞踊団」のテイストを強く感じ
たのだった。

コント様の短い会話が連続して続く。そのまま役者達が様々なキャラクターでコントが
続くのかと思っていたら、途中から一人の男(名を文学青年:芥川くんと言う)が中心
になっていく。私には、このシンができたおかげでつまらないものになったと思える。
シンなしでコミュニケーションを描いた方が良かったのではないのか。確かに、コミュ
ニケーション下手な純朴少年を置いて、その周辺を描くのも手だが、そうするとその主
人公に客の目が行き、現代の様々なコミュニケーションが浮かび上がらないことになる
でしょ。コミュニケーションを押しつけるやつ、拒絶するやつ、男女の歪み、とか自体
が面白いのに。芥川くんに対する共感とかで見ると、つまんなくなりはしないか・・・
どうだか?。

宮沢系とかキノコ系とかは、会話にしろ美術にしろ洗練しまくっているわけだが、OJ
Oの場合、舞台美術はともかく、衣装がダサダサなのは予算のせいかいな。特に男子の
衣装は考えてもよかろうに。女子はそれなりにそそるものがあるけど、でもそれは新井
友香の個人的な魅力かもしれない。

最近の熱血小劇場ってかっちょ悪いよね。汗とかかきまくったりして熱演しちゃったり
して。「このシト達って信じてるんだろな、あぶねー」ってさ。実はそれほど信じてな
いのだけど、お客のニーズだと思ってたりするんだよね。なわけないのに。夜に見たベ
タポでも感じたけど、OJO!もそーゆー熱血小劇場を恥ずかしいと思うのがスタート
なんだろうね。それはそれで素晴らしいと思う。こっちのやり方にしか未来はないと思
うもの。でも、OJO!もまだ新しい何かを付与できていない。宮沢さんとことかキノ
コの方がずっとうまい。今回みたいにシンを置くのが毎回なのか知らないけど、シンは
ない方が「イマ」を見せることができそうだと思う。つうか、シンを置いてやると、ど
んどん「演劇」になっていってしまわないかと心配だ。

結局さ、あそこでの人間関係なんて、「二重舞台の上に新井友香が足を肩幅に開いて腕
組んですっくと立ち、それを下から野郎どもが見上げる」って絵だけで終わりでしょ
う。芥川君が上に上がれるか、という構図でオッケーだ。キノコの方がセリフなしでう
まくやりそう。そうじゃないのを描くべきなのだから、シンはいらないはず。

見終わって「劇団っつうのがピンチなのか?」



(下の文章の文責:にしかど)


〇〇〇〇〇〇〇 道具主義者の最大幸福 × iOJO! 〇〇〇〇〇〇〇

さてオッホで特筆すべきなのは、観客に美人が多いことでしょう。
交通量調査のバイトで鍛えたわたしのカウンター計測によれば、3
人に1人は美人です。つまり美人率33パーセント。普通の芝居だと、
25パーセントを超えることはまずありませんので、これはなかなか
のものです。客の容姿についてどうこう言うのはいかがなものかと
も思いますが、ふだんみんな役者の容姿についてさんざんどうこう
言っているので、たまにはいいのではないでしょうか。

まあそれはいいとして内容についてですが、まあ簡単に言えば「90
年代の自分探し」でしょうか。

周囲の俗っぽい人達とは一線を画して生きたいと願う若くて潔癖な
芥川クンが、結局は俗っぽさを肯定するに至るというお話です。こ
の「俗の肯定」というのは芝居のテーマであると同時に劇団という
か作者の黒川女史自身のテーマでもあって、つまり、スカした芝居
ばかりやっていた(←推定)「聖」なる彼女らがこういう俗っぽく
てカッコ悪い芝居をやるということ自体が、彼女らにとっての自己
主張になっているという、一種の二重構造でしょうか。

まあ「聖と俗」というとわかりにくいですが、要するに「結婚の理
想と現実」みたいなことです、中村雅俊っぽく言えば。

気取ったことをいろいろやって新しい演劇の担い手みたいな評価を
一部で受けつつある彼らが、いまや古臭さの代表みたいに言われつ
つある「自分探し」なんかを、半分パロディであるとはいえ半分は
マジメにあえていったんやってみせたことに対しては、批判もいろ
いろありましょうが、私は好意的な見方をしています。

あとひとつ言えるのは、私はあんまりこの劇団、好きじゃないかも
ということです。理由はヒ・ミ・ツ。

ああ、衣装がダサイという話ですが、あれは戦略的なものかなと思
いました。前回はもっとカッコ良かったように記憶しています。

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【道具主義者の最大幸福】 iOJO!
 作・演出/黒川麻衣
 1995.11.10-12 イーストギャラリー@恵比寿
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にしかど(nskd@enpe.net)