R・U・Pプロデュース


概要

構成員
主な作家
羽原大介
主な演出家
羽原大介
主な役者
主なスタッフ
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過去の公演

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花のお江戸の法界坊(92.6)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


R・U・Pプロデュース「池田成志座長公演:花のお江戸の法界坊」6月15日7時(1:51')
新宿/シアターサンモール 全指3500円 6/12〜21(12ステ) 7/5大阪2ステ
作/羽原大介 演出/池田成志 03-5721-6840 客300(満員)

もろつか芝居だった。今年の2月末にタイニイアリスで行なわれた、周文社プロデ
ュース「心をこめて」(主演:山本亨)でもホンを書いていた羽原大介の作品は、
つか調のセリフ回しを要求するわけだが、今回の出演者は「熱海〜」の成志・平栗・
山崎銀之丞だもの、はまりすぎる。その他の出演者は、「心をこめて」で主演の山
本をしっかり受けとめてはじき返していた生方和代(歌がうまいの。「心をこめ
て」でも、都はるみを完コピしてたっけ。あん時、18才だと言っていたんだが?)
や、「心をこめて」にも出演し、TBSの「ふんどし刑事」(主演:木下浩之、脚
本:羽原大介)にも出てた中込佐知子(「ふんどし刑事」では早稲田の現役大学生
と言ってたんだが・・・・?)、同じつか芝居が基調のクレイジーパワーロマンチスト
の武田義晴らだ。さすがにつかのカバン持ちと称される岡村さんが率いるR・U・P
がプロデュースするだけあって、徹底している(11月にもサンモールで羽原の新
作をR・U・Pがやるようだ)。

●山崎の妹役の生方が、求婚する八百屋君に向かって・・・

生方「あんだっつ〜んだよ、それはぁ。そんなんでプロポーズしてるつもりかよぉ。
カッコつけんぢゃないわよぉ。いいっ、あたしはね、春海さん(成志)に惚
れてんのよ。好きなのよ。そりゃあ10年前、お嬢様(平栗)と春海さんと
の間になんかあったことは知ってるわ。いろいろあって、突然の破局だった
らしいじゃない。5年前におにぃちゃん(山崎)に手をひかれ、この北陸の
地にたどりついたガキの私にも、お嬢様の寂しさが伝わってきたもの。たら
1年前よ、目の見えなかった私の前に現われた春海さんの奇跡で、あたしゃ
心の裏まで見えるようになったわよ。春海さんが私に光を下さったのよ。で
も、その春海さんの心は私にないのよね。私を向いてないの。あの二人、お
かしいのよねぇ。気にしてるくせにぃ。お嬢様もかたくなだから。10年前
に何があったかしらないけどさ、あれじゃ春海さんがかわいそうよ。ね、あ
んただってわかるでしょ。こんどのさ、年に一度の檀家親睦会の出し物だっ
て、何も自分達のドキュメンタリーしなくたっていいと思うのにねぇ。そう
よ、春海さんが自分で書いてんのよ。檀家総代のスギウラさんへのあてつけ
よね。ほらぁ、スギウラさんたらお嬢さんにぞっこんでしょ。見せつけたが
るわけよ。ほんとしょうがないわよ。でも、そうゆう春海さんが好きなのよ
ねぇ。ケサを着てさ、近所のガキ集めてスケボーやる姿が好き。一人ではし
ゃぎ回ってる姿が好き。『どんなオンナも受けとめてやる、抱いてやる』だ
ってさ、かっこいいの。ちょいとあんた、そんなこと言えるぅ。言えないわ
よ。うちのおにぃちゃんだってさ、博多においてきたタマ子さん、どうすん
だか、ケリついてないのにね、おにぃちゃんの借金を返すために水商売して
るってんだけど、地獄よねぇ。えっ、地獄はおにぃちゃんよ、でも、ひたむ
きに惚れるオンナの気持ちを受けとめてやれないおにぃちゃんなんてサイテ
ーよ。ねっ、そうでしょ。『どんなオンナも抱いてやる』って言ったんだか
ら、あたしも抱いて欲しいのに。心が欲しいわよ。でも、こっち向いてくん
ないんだったら、せめてさ・・・・、あたしをさ・・・・、1度でいいからさ・・・・、
あたし、好きだからさ・・・・、こら八百屋、わかってんの、こんなレンコンの
指輪でごまかそうったって、そおは行くか。男だったらね、もちっとマシな
プロポーズしてみろってぇの。そのセコイ胸に、身体ごと飛び込んでいける
ような、そんなプロポーズしてみろってぇのよ、えぇっ、こら八百屋、なん
とか言ってみろぉ。」(実際には、こんなセリフないです)

プロデュース公演ですから、お祭りですから、稽古してませんから。私が見たのが
5ステ目でしたけど、まだまだつっかえてました。熱海の芸風のまんまで押し通し
ました。何も考えてません。なんせ演出が成志ですから。遊んでましたよね。

しかしあれですよね。「同じ芝居は2度とやらない」と豪語していた成志がですよ、
熱海を再演したのには驚きました。ま、シガラミとかいろいろあったんでしょうけ
ど、じゃあ来年はどうすんだよ、って思いましたもの。ま、2度まででしたね。来
年は断ったみたいですね。つかさんも大変だ。んでさ、じゃあ成志はつか芝居に飽
きたのかと思ったら、これですもんね。ホンに羽原大介を使って、モロつか演出し
てんだから。そーゆー主体性のない成志が、あたしゃ好きですよ。いくとこまで行
って欲しいもんです。

しかしまあ、こうゆう芝居が多いですね。つか芝居って、一つのジャンルですね。
いいんじゃないですか。あたしゃ好きですよ。だって、泣けますもの。すごくあざ
とい演出ですけど、選曲に頼ってますけど、でも、泣けるんだなこれが(和久井映
見の方の言い回しで)。

見終わって「んで、次の成志は何だべ。次の羽原は何だべ。次の生方は何だべ。次
の銀之丞は何だべ。次のR・U・Pは何だべ。もう、それしかないぞ。」



スキャンダル(92.11)

(下の文章の文責:一寸小丸さん)


R・U・P(アールユーピー)プロデュース「スキャンダル」11月25日7時(1:47'+8')
新宿/シアターサンモール 全指2800円 11/25〜28(5ステ)
作・演出/羽原大介 03-5721-6840 客290(満員)

つかこうへいの門下生と称される羽原大介が、つかこうへいのカバン持ちと称される
岡村俊一率いる演劇製作集団RUPのプロデュースで作・演出を手掛ける公演。今年
6月の「池田成志座長芝居:花のお江戸の法界坊」に続くもの。出演は今年の「熱海」
の「勝ち抜き大山金太郎合戦」で抜きんでた(と小丸が勝手に思っている)山崎銀之
丞、TBS金曜深夜の「若手演劇人青田刈りシリーズ」の羽原作品で山崎と共演した
ヒロイン池田昌子(P&GのCM「ウィスパーウルトラスリム」の超吸収ドライメッ
シュシートでおなじみ)。加えて、今年2月に新宿タイニイアリスで行なった「周文
社プロデュース:心をこめて」(作・演出/羽原大介)に出演していた山本亨・北島
義明・佐藤和久・生方和代ら。「ど」のつくつか芝居です。それ以外に能がないこい
つらです。

●がたがた言ってんじゃねーよ、あばずれがよぉ。てめーが政治家と寝てたってこ
とはネタがあがってんだよ。俺は天下の新聞記者だぜ。書くんだよその全貌をよ。
ったく、たいしたタマだぜ。明日俺と祝言を挙げるって日によ、やってくれるじ
ゃねえか。てめーの女優生命も終わりよ。政治家さんと心中できりゃ本望だろ。

●なんでそんな芸能週刊誌なんかやってんの。どうして新聞記者やめちゃったの。
あたしは今でも愛しているわ。カムバックするのよ。なのにどうして。妹のこと
まで暴くなんて。あの子はあの子で、新しい愛を・・・。

●困るんだよなあ、そーゆーこと書かれちゃ。俺の女房になるんですから。家の母
が大ファンなんです。新人の中じゃピカ一ですから。そりゃこいつはバカです。
あばずれです。何も知りません。だから俺がぁ、仕込んでやるんですよ。

●またあたしもスキャンダルなの。おねーちゃんも政治家とのアレでよね。せっか
く新人賞とって、歌手として一人前になれそうなのに。どうしてあんたみたいな
三流新聞のイモと一緒にならなくっちゃいけないの。なによ東京ニコニコ新聞っ
て。どこにあんのよ。そりゃああんたは日比谷・東大のエリートよ、私はかけ算
もできないよ、でも、あたしは売れるのよ。これからスターになるんだもの。

みたいなアレです。羽原大介は一歩も進歩してません。全く一緒です。こーゆー時代
ですから、こんな価値観だけでは、揺さぶられません。新しい価値観(つまり、つか
さんがやったような「ブス殺し」説)の導入がないと、ただの愛憎劇です。

役者は、それぞれ「周文社」の時よりは成長しました。しかし、シンを取れるまでに
は至っていません。山本亨が一番良いのですが、相手が池田で損をしてます。池田の
セリフは恐らく平栗あつみに代役してもらってコピーしたものでしょう(ここまで言
いきっちゃうもんね、違ってても平気だい)。まだまだです。イロっぽいから、今後
を期待したいです。でも、羽原はエンターテインメントシーンの演出がへただ(あれ
っ、そういえば「振付」の名がチラシにないぞ)。

山崎 VS 生方で芝居を盛り上げます。生方は相変らず肩に力が入ってますが、なんせ
19才ですからね。もうちっと、情感のある芝居を覚えると良いなあ。逆に山崎は柔
らかすぎる。「怒る」芝居が「怒っている」だけで、成志(あるいは風間杜夫)のよ
うな「情けなさ」とか「いとおしさ」とか「楽しさ」とかが現われてこない。これは
山本や北島にも言えることで、お客が許せてしまうような「傲慢さ」となっていない。
ただのわがままなんだし、いやな性格なんだけど、思わず愛してしまうような部分が
出ていない。それがないと「つか芝居」にはならないよ。

見終わって「来年は6月だと(終演後に8分の予告編あり)。この羽原組と、Cカン
+じてキン+前田耕陽+紀伊国屋組には長い目で期待したい。



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にしかど(nskd@enpe.net)