遊気舎


概要

構成員
主な作家
主な演出家
主な役者
久保田浩
楠見薫
西田政彦
うべん
魔瑠
谷省吾
魔人ハンターミツルギ
佐藤悪魔
工藤まき
とめきち
超能力少女十紀子
まついきよし
バカボン
岩崎下半身
酒井宏人
則武加奈子
中平みほ
うららりら
久瀬哲弥
荻原園佳
主なスタッフ
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過去の公演

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7144874-44 634-5789

------- 【7144874-44 634-5789】------------- 遊気舎 -------

 ナナちゃん 何といふ不思議な女の子
 なめらかな白いほほと
 深い黒髪と
 清く澄みきった目と
 何といふきれいな 魔のような生きもの。

おっと思わず詩を詠んでしまいました。しかし何というか見てるだ
けで汚れた心が洗濯されちゃうというか、いやほんとに素敵な女優
さんですね、内田さんって。時空劇場ですか、東京にはくる予定が
あるんでしょうか。教えてムーチャス。

とまあ彼女をみれたことで目的はほとんど達したといえるのですが、
それだけじゃなんですので芝居についても書きましょう。

純愛ドラマというのは嘘じゃなかったです。暗号サスペンスでもあ
ります。アホギャグも満載です。ソウルミュージックがびんびんで
す。内田さんは美しいです。これらのうちひとつでも好きだという
人は、四の五の言わずにみにいきましょう。

私は全部好きなので心底楽しかったです。

タイトルの暗号、観劇の直後に解読に成功しました。
ちらしの裏の「きらからなくにりらくにから」も解読しました。
お茶おごってください。
ちゃんとしたレビューはこの下↓。


------- 【7144874-44 634-5789】------------- 遊気舎 -------

 セックス

 とは何かさえよく知らない純粋無垢な女子高生が、一見普通の喫
茶店店員、実はフリーの暗号屋と恋に落ちる。悪い組織に騙されて
それと知らずに暗号屋を陥れる謀略に巻き込まれる女子高生。その
せいで危機に陥り別れを余儀なくされる暗号屋。別れの日、行かな
いでと泣く女子高生。傷つけないためにわざと悪態をつく暗号屋。
最後の最後に誤解はとけて、ポケベルでアイシテル。でも、そのと
きすでに暗号屋は組織の死の罠に落ちていた。てんてんてん。
 なんて、下手すると殴り倒したくなるようなクサいストーリーで
す。しかし。そのクサさが、不快でない。なぜ不快でないかという
と、きっちり効果が計算された上で戦略的に使われてるからです。
同じようなストーリー構成であっても、クサさに無自覚な自己満足
型の芝居とは対極に位置しているといってよいでしょう。

 どうみても下品なこの劇団に、内田淳子のような圧倒的清楚さを
導入すれば、破綻して当然のところです。あるいは、お互いに中和
しあってしまう。ところが、この芝居ではそれがない。むしろ、内
田の清楚さを圧倒的に盛り上げつつ、盛り上げたその勢いを落差と
して下品さのパワーに転化していく。

 そのためには、どう考えてもこのとことんクサいストーリーが必
要だった。それ以外に、こんなに鮮やかに内田の清楚な魅力と劇団
の下品な魅力を両立させる方法がありえようかいやない。そしてそ
の見事なコントラストに、私は感動したのです。

 そういう意味で、この芝居は内田淳子を中心に組まれていたとい
えるでしょう。あのクサいストーリーを破綻なく引き受けて、その
クサさにおいてではなく、あまりのハマり具合において逆に舞台に
亀裂を打ち込んでしまう、内田の問答無用の清楚パワーがあってこ
そ、この芝居はかろうじて成立した(その意味では、相手の西田は
役不足です)。内田が劇団員じゃなくて外部客演であるということ
も、この点ではプラスに働いたかもしれません。

(チラシの段階では内田淳子の出演は決まっていなかったようで
 すが、もし断られたらどうするつもりだったんでしょう?)

 ボロボロに焼け焦げた久保田が「死ぬかと思った」とボケるあの
ラストは、だからこそまた秀逸なのです。私はこのラストを、とて
も「いとおしい」と思いました。

 遊気舎を観たのははじめてです。次を、楽しみに待ちたいと思い
ます。

 しかし私は自分の文章のクサさを自覚しているのだろうか。

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【7144874-44 634-5789】 遊気舎 Vol.19
  作・演出:後藤ひろひと
  出演:内田淳子(時空劇場) 後藤ひろひと 久保田浩 楠見薫
     西田政彦 うべん 魔瑠 イシダトウショウ たなかひろこ
     谷省吾 魔人ハンターミツルギ 佐藤悪魔 工藤まき
     とめきち 超能力少女十紀子 まついきよし バカボン
     プリンス・ジャミー・アリババ・ゴールデン40人
     岩崎下半身 酒井宏人 則武加奈子 中平みほ うららりら
     久瀬哲弥 荻原園佳 (ほぼ観客による人気投票順)
 1994.2.15-19 下北沢:駅前劇場 2.16 Thu Sw 椅子2 満員
 大阪公演もあり(1994.3.28-4.2 扇町ミュージアムスクエア)
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(下の文章の文責:村田さん)

 タイトルの意味はどう考えても判りませんでした。某氏に教わって、はじめてな るほどと思ったちゅうか。遊気舎には珍しく恋愛物です。それも恋愛の王道を行っ ちゃってます。

 銀行襲撃団の一味、その大物である「12」をとらえた警察。しかし、襲撃団は 銀行の襲撃をやめる気配もない。さらに不敵なことに、彼らは無能な警察をせせら 笑うかのように、次におそう銀行を暗号で予告してゆくのだ!そこで呼び出された のが「K」。普段は喫茶店のマスターをしている彼だが、実は暗号解読の天才であ った。彼は偶然、喫茶店に来ていた女子高生と恋に落ちる。だが、その彼女こそが 、知らず知らずの内に襲撃団の暗号を作成していたのだ!

 こう書くとなんか都合のいい話ですが、お得意のバカギャグ・シュールギャグと 今回のコンセプト音楽であるブルースにのせて、話の臭さを忘れさせてくれます。 僕は遊気舎みるのは4回目ですが、最初に見た「じゃばら」の話が凄く好きなので 、ストーリーだけ見るとそっちの方がいいと思うけど、ギャグのレベルは相変わら ずなので満足です。ただ、羽曳野の伊藤の出番が少ないので増やして欲しいと自分 勝手なことを思っているお客さんは結構いるはず。ちなみに、途中で客を舞台上に あげるシーンがあるんですが、自分が観た回ではどうも¥勘の悪いお客さんらしく てなかなか降ろされず、3分くらいあげられていました(笑。余談ですが、このお 客さんはピスタチオにも来ていました)

 もうちょっと出すのが早ければ大阪公演にも間にあったんですが、もう大阪公演 も終了しています。ごめんなさい!それより、最近ここの座長・後藤ひろひとの年 齢を知ってショックを受けてしまった......




Vol.20 ピロシキ (95.08)

(下の文章の文責:まねきねこさん)


8/15(火)7:00-9:00PM 晴 下北沢 ザ・スズナリ(03-3469-0511) 遊気舎VOL.20
 「吉田・平泉冒険ノート[ロシア編] ピロシキ」 作・演出:後藤ひろひと
 前売3000、当日3300 6列下手より 客席8割(110)

 予想外。驚き。ハードボイルド・ミステリーとへなちょこさ渾然、◎。

 '92の東京初登場、ラテンキングは、変なだけでつまらなかったねこ。その記憶
 があるから、今回心配。観て、それは何処やらの出来。進化する遊気舎。前作、
 「7144874-44 634-5789」が観れなかったの、悔まれるねこ。

 お話。冒険家の吉田(西田政彦)と平泉(とめきち)は、閑古な日々。と、騙さ
 れて、うそんこ冒険TV取材でロシアに。そのロシアでは、テロ組織の生き残り
 がなにごとか、動いていて・・。

 「じゃばら」('94)の文芸路線?とばかちんギャグ。相容れないものの渾然ブレン
 ド。旨し。本気で、愛と哀しみ・ハードボイルドの楠見薫と谷省吾。その臭さを
 笑い飛ばしもせず、ギャグと同居させる。見事。感傷も爆発も、結末めいたもの
 もないの、クールでいい。遊気舎は希有な存在と思うねこ。
 天井高さを生かした階段舞台、平行する展開とか生かして○。仕込んである照明
 など、ビジュアルいつもより、きれいに感じる。
 
 役者。楠見さんのいー女ぶりに、ぼーとするねこ。後藤さん、久保田さんは突出
 した余裕で変態、◎。あと、今日舞台に上がったお客さんは察しが良くて、○で
 したね。(8/15-20 9ステ)

 再生の手引き(>>抜けあるけど、ねたばれ注意。観劇後のご参考に。)
1テロ組織、赤いひょうたん。変な会話の内に指令「ピロシキ」。自決する仲間の
 中、男は取り残されて。
2街頭物売りの吉田・平泉。インドっぽい売り物。人気の買い物・平泉。ミノウっ
 て、猿ばかり?。TVディレクター・芋虫に温泉につられて、ロシアへ飛行機で
3念力の祭典'95JAPAN。後藤の念力二郎こと念力太郎も写真鑑定。客をあげてうー
4浮浪者の女、楠といわくありげなハードボイルド名前?、谷の出会い。
5ロシア。TVは、ばかUFO撮ったり。棒演技の吉田・平泉。->浸っているバイ
 ク・ミキとの出会い。->二人は謎のプーシキンサーカスに、カスピ海へ船で。
6プーシキンサーカス。悲しみ人だけが客。金庫に閉じ込められる浮浪者の少女。
7にしながはり?レスキュー隊登場。少女を助けようと、「災難の友」。役立たず。
 浮浪者の女は彼らを追い払う。金庫の少女を助けようと。男が鍵を開けたが、少
 女はもう事切れていて。
8男を追う男女二人。言われてみれば?、キアヌの佐藤。きゃつのために国歌は。
 そこに、一人勝手なハビキノフ?、久保田登場。変なからから音を出して退場。
9うべん着物姿で。お馴染み、き○がい女。ねこをつぎつぎ殺して、吹っ切れる。
10イモが結婚してさなぎディレクター。カスピ海の二人のうわさ。うっそぽい芸人
 、念力太郎を読んで、二人を追う。
11プーシキン島。半裸のサンボ兄弟。苦痛が快感ショー。客のポラロイドサービス。
 サーカスに入ろうとする芸人でいっぱい。吉田・平泉は、エントリー受け付け・
 ロリータ少女と出会う。アクロバットと登録。少女:実はうんこ芸人は去る。
->レバノンズ公演「ぼーんM」。下着にアメリカンクラッカーつけた久保田。例に
 よっての日本に溶け込めない苦悩を母親に。ふすさとキャラバン志向らしい歌と
 踊り。脳が溶ける。->TVカメラマン(カメラの土井)はぎこちない笑いであっ
 さりサーカスに合格。ぼーぜんの久保田。
12浮浪者の女と、工作員なくだんの男。街の噂。正体を打ち明ける男。女に高跳び
 しようと。その前にプーシキンサーカスでやることが。->公衆電話が鳴り、出た
 男。謎の言葉。->最後の仕事に出かける男。>再会を待つ女。->久保田と男を追う
 男女。男を追うのだと刺客・久保田を差し向ける。
13TVスタッフ。念力太郎。アクロバットの気持ちだけの吉田・平泉再会。久保田
 登場。バイクミキの噂。工作員の男は女の手引きでサーカスへ。登場ミキ。久保
 田に打たれて、ロボ・ミキ。工作員を追う彼ら。
14プーシキンサーカス。元隊長と出会う工作員の男。組織は、中古車の密輸のため
 の偽装だったのだ。仲間が自決したのは口封じ。国歌の大儀などじゃない。愕然
 とする男。みんなおちゃらけのようなものか。隊長は不治の病と告白。男に殺し
 てほしくて、呼んだのだ。殺せない男の前で、隊長は自殺。
15浮浪者の女との再会。抱き会う二人。ぶしゅ。女に打たれる男。無表情な女。ぶ
 しゅ。信じられないまま事切れる男。追う男女登場。彼女こそ、暗殺者トリプル
 X。女の目にはなんの表情もなくて。
16そのころ、プーシキン島では。ボリショイカンパニーがダンスを。


ダブリンの鐘突きカビ人間 (96.05)

●「びろ〜ん」で実験的なことをやった反動でしょうか。保守反動
 的な公演でしたね。

●多重構造の物語に、ストーリーとは直接は無関係なギャグが絡む、
 遊気舎得意のパターン。良く言えば秀作、悪くいえば「技巧に走
 ったな」という感じでしょうか。

●後藤ひろひとのストーリーテリングの巧さはそれはそれですごい
 と思うのですけど、この劇団の場合そこがあまり目立ちすぎるの
 もいかがなものでしょう。

●なんて感じてしまったのは、ストーリーに拮抗すべきギャグの力
 が足りなかったせいでしょう。

●定番ギャグは楽しいものですが、それが舞台と客席の馴れ合い感
 を増長してる気もしました。緩むっていうか。単に私が飽きてき
 たのでしょうか。

●私が望むのは、なんていうか、はちゃめちゃパワー炸裂です。し
 かもクールに。どちらが欠けても、不満は残ります。遊気舎には、
 関西っぽい猥雑なパワーと、他の関西劇団にはちょっとない類の
 クールさがあるはずで、私はそこが好きなのに。

●とかなんとかいいつつ、「びろ〜ん」よりはずっと楽しめちゃっ
 たことも確かなんですけどね。

〜告白コーナー〜
・楠見薫のマジメな演技にはどうしても馴染めません。
・谷省吾の二枚目臭は鼻持ちならん!
・ミツルギがやけに抑え目の演技をしていて、密かに受けました。
・カビ人間を見ながら、爆弾小僧のことを考えてた。



源八橋西詰 (96.08)

関東以外で芝居を観るのはこれがはじめてなのでした。「えーっ」
っていわれても、私はふつうの人なので。

源八橋西詰は実在する交差点の名前で、つまりまあ人間交差点。な
んだそりゃ。見知らぬ人達がそれぞれのドラマを抱えて、あるとき
ある場所ですれ違う。でも出会わない、っていう。

出会わない、ってのがミソなので、時分割多重方式で展開する3つ
の話の間には、いっさいカラミがありません。そのため本公演のよ
うな多面体的な世界の立ち上がりはまったくありません。ただ空間
に3本の線分をねじれの位置に配置したって感じ。

そのあたり、物足りないっちゃあ物足りないです。でもまあ、ふだ
んの脱都会的な過剰さとはまた違った、都会的なディスコミュっぽ
さがちょっと涼しげで、これはこれで好きでした。終盤の楠見薫の
ホラー童話「カッパミイラちゃん」の熱演のせいでなんか印象薄い
んですけど、前半はかなりいいギャグも多かったですしね。

で、後藤ひろひとは器用な作家だなあ、という印象をまた強くした
のでした。器用貧乏ってことにならないといいんですけど。

1996.8.27 OMS にて観劇



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